00661_企業が「法律オンチ」となる理由と背景

「『法的リスクを現実化させないこと』を目的とする『予防法務』こそが、臨床法務や事故対応法務よりはるかに重要である」
という認識が、昨今、企業関係者の間で広まってきています。

しかし、上場企業ですら、
「企業不祥事」
によって経営が傾く実例が多々存在することからもわかるように、
「予防法務」
を現実に効果的に実施する能力や環境にある企業はわずかしかありません。

たいていの企業は、他社の
「企業不祥事」
を他山の石とすることなく、法的リスクの恐ろしさを理解しようともせず、もちろん予防法務のための適切な措置を講ずることもなく、漫然と法的リスクの高い活動を継続し、法的リスクが現実化してから慌てて弁護士に相談する、といった、恐るべき経営を継続しています。

このような
「法律オンチ」
の状態で会社が漫然と、
「営利追求」
を行うと、たちまち潜在的な法的リスクが顕在化し、これがたちまち巨大化し、会社の倒産に直結する、という悲惨な状況に陥ります。

とはいえ、企業経営者が
「法律オンチ」
となってしまうのは、法務専門家の側にも問題があります。

弁護士を筆頭とする法務専門家の多くは、法律には詳しいので、
「法的リスク」
が現実化した後の時点で、過去に遡って検討し、長い年月をかけて、裁判をしたり、解決交渉をすることは得意です。

しかし、生き馬の目を抜くような状況のビジネス現場において、
「企業経営者と同じ目線、スピード感覚で状況を認識し、リアルタイムで法的リスクを洗い出し、適時適切な文書化を実施し、法的リスクの芽を事前に摘んでいくこと」
が可能な法務専門家は、非常に
「レア(稀有)」
といえます。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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