01790 _訴訟を提起する前に知っておくべきこと・ただしておくべき誤解・検討しておくべきこと_その1_「彼を攻めるには我を顧みよ」

訴訟を起こしたいという場合、最初にすべきことがあります。

それは、
「彼を攻めるには我を顧みよ」
というものです。

「囲碁十訣」
の中にある一条であり、唐の時代の碁の名手、王積薪がまとめあげたと伝えられる、囲碁十ヵ条の要諦で、棋道普遍の真理です。

要するに、
「敵(彼)と戦う前に、自軍(我)の欠点・脆弱性・過去の失敗をきちんと振り返って総括しておけ」
という考え方です。

そして、これとは、逆の
「必敗の論理」
というのもあります。

それは、
「我を顧みず、彼を攻めよ」
というものです。

すなわち、自軍の欠点や弱点や過去の失敗など忘れて、敵との戦いに突っ込め、というものです。

弁護士の仕事をしていると、事実を正しく認識できていない相談者をよくみかけます。

これは、別に、認知症とかそういう話ではありません。

自尊感情が強すぎ、恥ずかしい思いが強すぎ、悔しい思いが強すぎ、自分が悪くない・悪いのはすべて相手であり世間、という自己中心的な感情が強すぎて、まともに事実を認知できないのだと思います。

「自軍の欠点や弱点や過去の失敗」
をきちんと洗い出して、えぐり出して、総括して、認識して、評価しようとすると、
「総大将(プロジェクトオーナー)のプライドやメンツや自尊心や体裁など」
といったどうでもいいものが邪魔して、正しい軍議の妨げになるのです。

弁護士との軍議(作戦協議)は、当然、勝つため、あるいは勝率を上げるため、状況を少しでもマシなものに改善するために、
「総大将(プロジェクトオーナー)が持っているであろう、プライドやメンツや自尊心や体裁などといった、本当にどうでもいいものあるいは現状認知や作戦立案上邪魔なもの」
は、置き去りというか、むしろ、土足で踏みにじり、横へ蹴り飛ばして、軍議に集中するのが、目的優先の行動として当然です。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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