00051_企業法務ケーススタディ(No.0014):「常識の通用しない無法者に対して、面倒な裁判手続を回避し、自己判断と実力行使で対応する方法(自力救済)」における重大なリスク

企業から、顧問弁護士に対して、以下のような法律相談が持ち込まれた場合の助言方針を検討してみます。 相談者プロフィール:株式会社大地不動産 社長 鈴本 宗雄(すずもと むねお、58歳) 相談内容:ややややややや、先生、先生、先生。大変なことになっているんですよ。当社が下北沢に所有している、学生向賃貸用のワンルームマンショ...

00050_「企業が『契約自由の原則』『私的自治』を理由に好き勝手やろうとした場合に、制限介入する法律」としての独禁法

「ドッキンホウ」という言葉を聞かれた方は多いでしょうし、その内容についても、独占やカルテルを禁止する、というくらいのことは皆さんご存じだと思います。 「ドッキンホウ」の正式名称は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」といわれるものですが、市場の独占やカルテルを禁止しているほか、その名称のとおり、「公正取引の...

00049_企業法務ケーススタディ(No.0013):メインバンクから、社外役員の選任を求められる干渉をしてこられた場合の対処法

企業から、顧問弁護士に対して、以下のような法律相談が持ち込まれた場合の助言方針を検討してみます。 相談者プロフィール: 株式会社東海スタイル 社長 野村 聖子(のむら せいこ、46歳) 相談内容:当社は、長年、地元民間銀行、通称ジミン銀行、をメインバンクとしてがんばってきたんですけどね、昨年、ジミン銀行から助言されたリ...

00048_「たかが買い物(会社を買うだけ)」に過ぎないM&Aが、なぜ、そんなに難しい課題とされるのか?

M&Aといっても、その本質は売買取引で、売買の対象が、車や不動産ではなく、事業や会社に変化しただけです。 さらにいえば、売買形態の圧倒的多数を占めるのは株式譲渡であり、いってみれば、会社の株全部を売買する、という株の売買取引、というのがM&Aのほとんどの取引の実体です 。 では、M&Aがなぜ小難しいかといいますと、1 ...

00047_M&A取引で必ず出てくる、デューディリジェンスとは?

M&A取引で、よく「デューデリ」「DD」などという言葉が出てきますが、これはどういう内容なのでしょうか? 「デューデリ」「DD」とは、正式名称デュー・ディリジェンス(Due diligence)と呼ばれるもので、私なりにざっくり訳すと、「(ボーっとしてたら、騙されるさかい)騙されんように、よう、注意しとかんと、あきまへ...

00046_企業法務ケーススタディ(No.0012):はじめてのM&A、どうやって進めるべきか?

企業から、顧問弁護士に対して、以下のような法律相談が持ち込まれた場合の助言方針を検討してみます。 相談者プロフィール: 株式会社京葉土建 会長 浜田 幸二(はまだ こうじ、78歳) 相談内容:ウチの会社は千葉ではまだいい客先つかんで、いまだに売上は伸びている。いい土地も相当押さえているんで、含み資産も山ほどある。でもよ...

00045_企業法務ケーススタディ(No.0011):知財トラブル、恐るるに足りず

企業から、顧問弁護士に対して、以下のような法律相談が持ち込まれた場合の助言方針を検討してみます。 相談者プロフィール: 株式会社ニシナ製薬 副社長 仁科 弘樹(にしな ひろき、64歳) 相談内容:先生、先生、先生、先生、どうもですぅ。今日はですね、特許の話でお邪魔させていただきました。弊社が最近発売しました「ルイコちゃ...

00044_法的責任は回避しつつも、マスコミのバッシングやネットでの炎上を回避するため、世間体を考え、道義的責任に配慮した示談を申し出る際の通知書(応答書)サンプル

本件につきまして、まずは、当社としても想定せざる経緯による望まない結果であり、現状については極めて遺憾であると考えております。 他方で、当社としても、慎重に社内の担当者及び関係者に対する聴取を含めた調査を実施し、また、中立な第三者である外部専門家にも意見を頂戴しました。 その結果でございますが、誠に申し上げにくいもので...

00043_債権管理の際に必須の法律知識としての時効制度

時効というのは、ある事実状態が一定の期間(時効期間)継続したことに基づき、法律関係より事実状態を優先してしまう制度です。 よく刑事事件なんかで話題になったりしますが、民事・商事の取引関係においても時効制度は存在します。 一定期間不動産等を占有していると本来権利がないにもかかわらず権利を取得するタイプの時効(取得時効)と...

00042_企業法務ケーススタディ(No.0010):消滅時効で売掛金が消失するリスクに注意を

企業から、顧問弁護士に対して、以下のような法律相談が持ち込まれた場合の助言方針を検討してみます。 相談者プロフィール: 株式会社イダテン急便 会長 佐山 信(さやま しん、67歳) 相談内容:先生、どうもお世話になっております。ようやく景気が戻ってまいりまして弊社取扱高もうなぎ登りです。ネット企業っていうんですか、最近...