00605_「法務部」設計に際して考慮すべき、「有事」蓋然性、想定ダメージ及びコスト・パフォーマンス

軍事における有事対応が「武器・兵器」の効率的整備運用によって敵を殲滅(せんめつ)することによって安全保障の実を上げることが想定されます。 他方、企業における有事対応は、司法手続であれ、行政手続であれ、私的な交渉であれ、自己の主張や立場の正当性の雄弁に物語る客観的痕跡としての「文書」「記録」を効率的に整備運用することによ...

00604_「富の蓄積(富国)と安全保障(強兵)」という組織の根源的本質から観察した、企業内組織分類論と法務部の本質・位置づけ

企業であれ、国家であれ、宗教組織であれ、暴力団であれ組織である以上、組織自体が持続可能性を維持しつづけるための原理を内部にもつものです。 では、組織が持続可能性を保つためには、何が必要でしょうか。 ここで、もっともわかりやすいスローガンが、明治期の我が国の国是となった「富国強兵」です。 これは、欧米列強が隣国を蚕食する...

00603_法務部は、「あってもなくてもいい組織」なのか?

法務部という組織ですが、別に法令上設置を強制されているものではありません。 シンプルにいえば、「あってもなくてもいい、作りたければ作ってもいいが、作らなくても別にそれも自由」。 そんな組織です。 無論、株式公開して株券を証券取引所に上場する過程では、金融商品取引法上の内部統制体制構築義務の履行として、また株券上場にふさ...

00602_「社内サービス提供部署」である法務部を、サービス内容・提供組織の両面から機能デザイン(設計)する

「社内サービス提供部署」である法務部を、サービス内容・提供組織の両面から機能デザイン(設計)する場合、まず、確認しておくべきは、「機能設計上の正解が存在しない課題である」という前提です。 正解はありませんので、どのような機能デザイン(設計)をしても、不正解となるリスクはありませんが、ただ、制約要因をきちんと意識し、これ...

00601_企業法務部とは

企業法務部とは、「法務」という「企業をクライアントとする、安全保障サービス」を提供する、「社内サービス提供部署」兼「外注管理部署」です。 サービスの具体的内容は、「企業の法的脅威に対する安全保障に関するサービス全般」ですが、サービス調達(機能調達)には、・内製化(インソース)・外注化(アウトソース)いずれかの調達方法に...

00591_企業法務ケーススタディ(No.0199):トップの公私混同取引が発覚した!

本ケーススタディの詳細は、日経BizGate誌上に連載しました 経営トップのための”法律オンチ”脱却講座 シリーズのケース6:トップの公私混同取引が発覚した!をご覧ください。 相談者プロフィール:株式会社コンドー商事 代表取締役 甲子 昆堂(こうし こんどう、84歳) 相談概要:家電量販店をチェ...

00545_「会社を法令に基づき取り締まるべき専門家」たる取締役のほとんどが、会社法を全く理解できていない実情と対処・克服方法

大抵のビジネスマンや経営者の方はおそろしく会社法に無知です。 弁護士になるには司法試験にパスする必要がありますし、公認会計士になるにも公認会計士試験にパスする必要があります。 ところが、会社の取締役や株主になるには、何の試験も必要ありません。 昔、「おばけにゃ、学校も、試験も、何にもない」という唄がありましたが、「取締...

00338_企業法務のイシュー・スポッティング・ツール(企業法務の全体像・総論)

組織論(ハードウエア)とオペレーション論(ソフトウェア) 運営管理コード:CLBP14TO14 著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所 【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】✓当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ:✓当サイトをご訪問いただいた...

00251_企業法務三段論法:弁護士資格だけでは企業法務を取扱うことが困難な理由

弁護士になる上では、法的三段論法を学びます。 すなわち、大前提(法規)を学び、社会で発生する様々な事件や紛争を小前提(ケース)として知見を増やし、その上で、法的三段論法、すなわち、「法規を大前提とし、事実を小前提として、事実を法規にあてはめて結論を導く推論の方法」を学びます。 弁護士資格を得るプロセスで学ぶ法的三段論法...

00236_戦略法務を担える、「ルーティンオペレーターではない、戦略人材としての法務部員」を調達・養成するには

法務を「サービス」としてデザインする観点でこれまでのトレンドを沿革として俯瞰しますと、「法務活動」として社内から期待されているサービスは、企業法務黎明期とも言える昭和時代は紛争法務・事件ないし事故処理法務に限定されていました。 といっても、実際、法務部員が裁判の現場で訴訟代理人として活動するのではなく、もっぱら、軍監(...