00939_企業法務ケーススタディ(No.0259):残業問題その1 金はやるから、君たち、死ぬまで働きたまえ

本ケーススタディーは、事例及び解説の概要・骨子に限定して要約・再構成したものです。詳細をご覧になりたい方は、「会社法務A2Z」誌 2011年6月号(5月25日発売号)に掲載されました連載ケース・スタディー「鐵丸先生の 生兵法務(なまびょうほうむ)は大怪我のもと!」三十一の巻(第31回)「残業問題その1~金はやるから、君...

00494_「SE(システムエンジニア)に裁量労働制を使って、残業代なしで過酷な残業をさせるスキーム」構築のリスク

制度の仕組みが誤解を招きやすいことに加え、裁量労働制の適用対象となる業務についても、列挙された業務に形式的にあてはまればよいというわけではありません。 例えば、システムエンジニア(SE)は適用対象と解されていますが、業務内容が裁量性の高くないプログラマーは対象外と考えられ、このような複数の業務を兼務している場合、適用対...

00393_整理解雇の進め方

整理解雇を行う際には、整理解雇の各要件を詳しく検討する必要があります。 まず、1 人員削減の必要性については、人件費削減の必要性や業績悪化などという抽象的な理由では足りません。 もっとも、裁判所が、人員削減の必要性の有無について検討する際、使用者の経営判断(裁量)が尊重される傾向にあるため、人員削減の必要性がないことが...

00390_会社分割を行う際の障害:労働契約の移管

「会社の一方的都合だけで契約関係が電光石火の如く切り替えられる」というのは会社にとっては実に都合がいいようですが、見ず知らずの承継会社に突如転籍させられてしまった従業員にとっては大事です。 そこで、会社と従業員の利害調整のため「会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律」が定められております。 同法は、従業員を、1 承...

00382_「残業代を減らすための代替休暇」制度の効用

労働基準法の労働時間に関する規定として、1 1カ月の時間外労働の時間が60時間を超えた場合の割増賃金率を50%以上とすること(ややこしいのですが、「通常の割増賃金」と割増率と取り扱いが異なるので「上乗せ割増賃金」といいます)2 「上乗せ割増賃金」部分を休暇に振り替える代替休暇制度3 有給休暇を「時間」で取得する制度等が...

00247_他者の労力やスキルを使う取引の設計:請負と委任と雇用をどのように使い分けるか

「お金をもらって仕事をする」というのは経済的には単純な話ですが、法律的には、それが請負ないし委任なのか雇用なのかはなかなか悩ましいところです。 悩ましいといっても、理論的な議論だけならいくらでも悩めばいいのですが、税務の問題が絡むと、議論の方向性を誤ると無用な税務リスクに発展するので、慎重に取り扱う必要があります。 さ...

00246_解雇ができない場合、どうやって、問題社員のクビを切るか

解雇をしたくても、解雇理由がない、あるいは、解雇理由があっても、労働契約法16条(「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」)によって、解雇権の濫用として、解雇が無効とされてしまう。 でも、この問題社員はなんとかクビにして追い出したい。 そ...

00209_企業法務ケーススタディ(No.0164):使えない奴は定年過ぎたら辞めさせたい

相談者プロフィール:株式会社ライト・テイスト 総務部人事課長 杉村 犬蔵(すぎむら けんぞう、33歳) 相談内容: 先生、今日は、弊社の定年制度について、ご相談に参りました。弊社は、60歳定年制で、希望者は定年後も引き続き雇用する継続雇用制度をとっています。ですが、はっきりいって、60過ぎたじいさんなんてさっ...

00206_企業法務ケーススタディ(No.0161):デキない中途採用者をクビにしたい

相談者プロフィール: リストランテ・ヒデ株式会社 代表取締役 山中 秀征(やまなか ひであき、45歳) 相談内容: 先生、これまで弊社は、イタリアンレストランを全国にチェーン展開してきたんですが、近頃はレストランだけだと厳しくて、ケータリングサービスにも進出予定なんです。ですけど、ウチはレストランしかやってこ...

00158_企業法務ケーススタディ(No.0113):雇い止めの作法

企業から、顧問弁護士に対して、以下のような法律相談が持ち込まれた場合の助言方針を検討してみます。 相談者プロフィール: 大蔵物産株式会社 代表取締役 大蔵 智昭(おおくら ともあき、62歳) 相談内容: わが社では水晶を扱っております。いえいえ、占いとかスピリチャル系の怪しいものじゃないですよ!水晶って奴は礼...