01976_弁護士を変えて控訴する場合の注意点_控訴期間
民事の訴訟事件において、地方裁判所で棄却の判決がくだされると、「控訴するか」「控訴しないか」という選択段階に入りますが、「控訴する」「控訴しない」は、単純に、手続き上の課題ではありません。 裁判は、緻密で複雑な外交戦です。 ・ゲーム環境・ゲームロジック・ゲームの展開推移予測・現実的期待値・課題の克服可能性これらを踏まえ...
民事の訴訟事件において、地方裁判所で棄却の判決がくだされると、「控訴するか」「控訴しないか」という選択段階に入りますが、「控訴する」「控訴しない」は、単純に、手続き上の課題ではありません。 裁判は、緻密で複雑な外交戦です。 ・ゲーム環境・ゲームロジック・ゲームの展開推移予測・現実的期待値・課題の克服可能性これらを踏まえ...
1 事実に関するファクトレポート 留意点1 5W2H形式で書き記す留意点2 修飾語や副詞などの形容表現は一切厳禁(*) (*)「たくさん」「いっぱい」「非常に」「一生懸命」「がんばった」等、形容詞等を使うと、簡単でラクですが、裁判所では、事実を語っていない、ウソ、虚偽と同等に扱われます。業務日報のように、客観的で端的で...
裁判というゲームについては、戦う云々以前に、ゲームのアーキテクチャ(構造)・ゲームのロジック・ゲームのルールについて、致命的な誤解があり、これが解消しないまま、空回りを続け、惨敗する、というケースが多いと思います。 著者は四半世紀以上訴訟弁護をしていますが、一般のクライアントのみならず、一部弁護士ですら、闘争環境の無知...
訴訟における展開推移の予測をする上で、裁判官の認定傾向を推察することもあります。 たとえば、当方が取り得るべき選択肢を4つ挙げるとします。 1 当事者の関係性はすべて書かれたもの通り: 契約書で書かれた内容が全てであり、契約書に書かれなかった内容は一切事実として認めない 2 「書かれたもの」は主であるが、従たるものと...
訴訟を提起するために、相談者が自身の体験した事実をミエル化・カタチ化・言語化・文書化・フォーマル化するにあたって、 あいつは臭いあいつはむかつくあいつはひどいやつだあいつは昔悪かったあいつはこんなせこいやつだ と、訴状に書くよう弁護士に依頼したとしても、弁護士としては、依頼者の気持ちはわかるが、ストーリーを混線させる要...
1 スジ(法的ロジック:テクニカルエレメント)2 スワリ(経済的社会的実質的妥当性:アーティスティックインプレッション)3 ブツ(証拠) これら3つが揃って初めて「争点が出揃った」といえます。 訴訟を起こす側となっても、訴訟に起こされる側となっても、これら3つを揃えなければならない、ということです。 裁判所は、3つのア...
森友学園問題に関する財務省の決裁文書改ざんが原因で自殺した財務省近畿財務局の元職員、赤木俊夫氏の妻が、国と同省理財局長だった佐川宣寿元国税庁長官に損害賠償を求めた事件で、2021年12月15日、大阪地裁で国が、「請求認諾」という奇策を使って、約1億700万円の損害賠償責任を認め、訴訟を強制終了させてしまう、という事件が...
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所 【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】✓当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ:✓当サイトをご訪問いただいたメディア関係者の皆様へ:✓当サイトをご訪問いただいた同業の弁護士の先生方へ: 企業法務...
こちらが法律や契約に違反してしまったとき、あるいは、契約相手が契約に違反したとき、そういうときにどう行動するか、というのも企業法務という仕事の範囲となります。 とはいえ、「違反した」というのは確かなんでしょうか? 「違反した」と言いますが、そもそも、そんな法律や約束は本当に存在するのでしょうか?何時、誰が、どんな内容の...
例えば、一審は勝訴したものの、一審の裁判官も、明々白々な証拠があって、雲1つない晴天のようなすっきりとした気持ちを持ち、胸がすくような形で、一方当事者を勝たせた、ということではない、というケースがあります。 一審判決を読むと、ためらい傷が残るように、懐疑を挟み、躊躇(ちゅうちょ)を覚えつつ、最後まで晴れ晴れとした気持ち...