01514_オーナー企業でみられる「社長の個人的趣味が現れた豪華な本社社屋」が完成したとき、企業は衰退を始める

オーナー系中小企業を見ていると、本社社屋に、娯楽施設とかフィットネスクラブとか茶室とか業務に関係のない施設も併設されていたりする光景が見られます。

そして、こういう企業に限って、社長室が無駄に広く、動物の剥製、著名人とのスナップ写真、有名絵画、高級酒がおいてあり、さらに本社玄関には創業者の銅像がおかれていたりします。

無論、企業もその規模に応じて、相応の相場感をかもしだす必要はあるでしょう。

しかし、企業施設の豪華さが企業の社歴や規模と比較してあまりに違和感がある場合、その企業の長期的存続はやや厳しいと思われます。

本社社屋は、事業という戦争において指揮命令を司るところであり、機能性と効率性が追求されるべきであり、何よりも私的空間と決別していなければなりません。

たとえば、こんな例を考えてみましょう。

ある高校生の勉強部屋を見ると、アイドルの写真やスポーツ選手のポスターがベタベタ貼ってあり、また、マンガの本やプラモデルなど成績や勉強に貢献しないものが目立っている。

この高校生は学業において優秀な成績を修めているでしょうか?

無論、そういう環境でも勉強が出来て成績も優秀な高校生が絶対いないというわけではないかもしれません。

しかし、現実には、
「そういう環境で勉強している高校生は、成績もやっぱり残念な結果になっている」
ということの方が圧倒的に多いと思われます。

要するに、社長室に
「効率的な事業運営を行うための指揮所」
としてふさわしくないような私物がやたらと置いてある企業は、
「勉強のできない高校生の部屋」
と同じで、
「そういう環境においてまともな経営ができているか、非常に疑わしい」
ということになるのです。

なお、
「あまりに殺風景だとそれはそれで仕事の効率が落ちる」
というのも理解できますし、そのためにある程度調度品を置くという行為も理解できないわけではありません。

とはいえ、動物の剥製や銅像や美術品や骨とう品や日本刀や兜など、高価なというだけで特定の趣味・嗜好が感じられない品々が、一貫性もなく、無秩序に羅列されているような場合、会社のオーナーの感性が
相当「イタい」、
ということを端的に表していることになります。

そして、
「そのようなオーナーの『イタい』感性の発現がそのまま放置されている」
ということは、
「社内で誰も注意する人間がいない」
ということを意味しており、こういうガバナンスと無縁な企業は何かの拍子であっという間に消えてなくなってしまうものです。

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著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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