01946_企業経営者が意識すべき「情報・管理専門家(法務、財務等)」の価値と意味と使い方

「(個人の生業としての)金儲け」は、スタンドプレイでも、できます。

「企業活動、すなわち組織的なビジネス活動」は、チームプレイでないと、できません。

企業活動をするのであれば、「『情報共有・運用プラットフォーム』を前提とした有機的組織活動(=ほっといても自律的・自己増殖的に成長する営み)」が必須です。

そして、この、「有機的組織活動(=ほっといても自律的・自己増殖的に成長する営み)」の前提となる「情報共有・運用プラットフォーム」には、
・ミエル化
・カタチ化
・言語化(定性化)/数字化(定量化)
・文書化/データ化
・フォーマル化
・明確化
・明白化
・単純化
・標準化
・平準化
といった営みが観念されます。

結局、「(個人の生業としての)金儲け」を脱皮して、 「企業活動、すなわち組織的なビジネス活動」を展開できるかどうかは、企業が、「このような営みを遂行できるスキルと、これらを行う専門家(情報・管理専門家)」の価値と意味と使い方、その存在や概念が理解できるかどうかにかかっています。

さて、成長する企業とそうでない企業の違いは何か、と問われれば、
・「(個人の生業としての)金儲け」の域を出ない中小零細のオーナー系企業は、情報・管理専門家を、野球のスコア係(女子マネージャー)くらいにしか考えていません(著者の四半世紀の経験上、そういう方が多く見受けられます)
・他方、成長する企業は、情報・管理専門家を、スタープレーヤーとして扱います
といえるでしょう。

情報・管理専門家をスタープレーヤーとして扱う企業は、自律的・自己増殖的に成長します。

だからこそ、大企業になるのです。

アメリカ合衆国・カリフォルニア州サンバーナーディノである兄弟が1940年に始めたハンバーガーショップがありました。
このハンバーガーショップが、「ハンバーガーを美味しく焼ける料理人」をスタープレーヤーとし、「情報共有・運用プラットフォーム」やそのプラットフォームを構築したり運用したりする地味な人間を粗略に扱ったとしたら、どうなっていたでしょうか?
おそらく、そのハンバーガーショップは、いまだに、サンバーナーディノのローカルショップを出ることなく、朽ち果てていたでしょう。

ところが、このハンバーガーショップは、「有機的組織活動(=ほっといても自律的・自己増殖的に成長する営み)」の前提となる「情報共有・運用プラットフォーム」 、すなわち、
・ミエル化
・カタチ化
・言語化(定性化)/数字化(定量化)
・文書化/データ化
・フォーマル化
・明確化
・明白化
・単純化
・標準化
・平準化
を徹底的に重視しました。

その結果、マクドナルド兄弟が始めたハンバーガーショップは、世界的な企業に成長・発展しました。

もう一つの例としては、軍事組織で、インテリジェンス部門(諜報というより、もっと高度な情報の解析を行う部門)や参謀部門を、「殺し合いに参加しない、単なる穀潰し」として粗略に扱うか、「戦争遂行にとって必須の、価値ある組織」として重用するか、を考えてみれば、情報・管理専門家がいかに重要かが理解できるでしょう。

要するに、
情報や管理に関する専門家の存在や概念を認知できかどうか、
同専門家の価値と意味と使い方を理解できるかどうか、
同専門家をその価値と意味にふさわしい起用ができるかどうか、
が、「中小零細企業にとどまるか、世界的企業に勇躍するか」の分岐点になる、という言い方ができそうです。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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01945_取引DDに基づいた取引先との関係を再構築する際の弁護士の構築する課題

DDとは、M&Aを行うにあたってのプロセスの1つであり、契約前に、買収する企業が対象企業について徹底的に調査を行うことをいいますが、単に、
「適当かつ相当な調査」
という言葉としてつかわれることもあります。

さて、取引先との関係についてのDDをもとに、取引先との関係を再構築する際の、その課題を列挙します。

1 取引DDに基づき、契約解除、契約清算、再契約、契約更改、契約文書化等を通じて、契約を可視化するとともに経済合理的・法律合理的なものに変換していく

2 具体的には、解除、不更新で期間終了・再契約提案、契約解除等の意思表示を行う

3 関係再構築に向けた意思表示の実施 (あるいはその前提としての環境整備・構築におけるアクション) による影響
(1)相手方との認識や見解の隔たりが契機となって、取引の消滅、損害賠償の請求、訴訟提起による、売上減、損失計上(状況を奇貨として弁済拒否や訴訟費用等)
※(内部外部問わず)関係者も積極的に加担するが証拠は得られない可能性あり
(2)上記による経営責任の追及
(3)相手先からの懐柔とプロジェクト中断
※影響2と同時に搦手から責められる
(4)敵対勢力からの想定困難な嫌がらせ(反社会的暴力や、関係者・担当者への個人攻撃)とそれに対する社長の断固たる防衛意思と防衛行動が期待できない

以上を不退転の決意で乗り越える意思を経営者(プロジェクトオーナー)が持つ、という前提の下、DD実施の稼働体制・責任体制・予算体制が合理的に構築できるか

経営者(プロジェクトオーナー)が楽観的であると、取引先との関係再構築自体が完了するどころか、暗礁に乗り上げかねません。

結局のところ、その可否は、以下の3点に集約されるといっても過言ではありません。

・社長(プロジェクトオーナー)は、DDの重大性を新指揮しているか?
・社長(プロジェクトオーナー)は、取引先との関係再構築を切望しているのか? 
・社長(プロジェクトオーナー)は、覚悟あるのか? 
・社長(プロジェクトオーナー)は、腰折れしないか?

弁護士と経営者(プロジェクトオーナー)の視点が合致してはじめて、ようやく、スタートに立てる、というわけです。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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01944_デューデリジェンス(DD)をする際の弁護士の構築する課題_取引DD編

DDとは、M&Aを行うにあたってのプロセスの1つであり、契約前に、買収する企業が対象企業について徹底的に調査を行うことをいいますが、単に、
「適当かつ相当な調査」
という言葉としてつかわれることもあります。

さて、取引先との関係についてのDDにあたり、その手順と課題を列挙します。

1 相手先の応答拒絶を想定した威圧的照会によって、前提状況を固める

2 取引関係のミエル化・カタチ化・透明化を遂行

3 DD実施 (あるいはその前提としての環境整備・構築におけるアクション) による影響(1)不愉快な照会をしたことに伴う、あるいは(内部外部問わず)関係者が意を通じて妨害意思をもって、取引の消滅、損害賠償の請求による、売上減、損失計上(状況を奇貨として弁済拒否等)
※(内部外部問わず)関係者も積極的に加担するが証拠は得られない可能性あり
(2)上記による経営責任の追及
(3)相手先からの懐柔とプロジェクト中断
※影響2と同時に搦手から責められる
(4)敵対勢力からの想定困難な嫌がらせ(反社会的暴力や、関係者・担当者への個人攻撃)とそれに対する経営者(プロジェクトオーナー)の断固たる防衛意思と防衛行動が期待できない

以上を不退転の決意で乗り越える意思を経営者(プロジェクトオーナー)が持つ、という前提の下、DD実施の稼働体制・責任体制・予算体制が合理的に構築できるか

経営者(プロジェクトオーナー)が楽観的であると、そのDD自体が完了するどころか、暗礁に乗り上げ、不十分な結果に終わりかねません。

結局のところ、取引DDの可否は、以下の3点に集約されるといっても過言ではありません。

・社長(プロジェクトオーナー)は、DDの重大性の認識をしているか? 
・社長(プロジェクトオーナー)は、覚悟あるのか? 
・社長(プロジェクトオーナー)は、腰折れしないか?

弁護士と経営者(プロジェクトオーナー)の視点が合致してはじめて、ようやく、取引DDができる、というわけです。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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01943_デューデリジェンス(DD)をする際の弁護士の構築する課題_内部DD編

DDとは、M&Aを行うにあたってのプロセスの1つであり、契約前に、買収する企業が対象企業について徹底的に調査を行うことをいいますが、単に、
「適当かつ相当な調査」
という言葉としてつかわれることもあります。

さて、社内で何か問題が起こったとき、相談を受けた弁護士は、内部DDにあたり、その課題を列挙します。

1 DDをやって、現状を明らかにすること自体に、大きな障害が想定される=一大事件である

2 関係者が、DD実施に対して拒絶あるいはサボタージュで対抗してきた場合のカウンターアクションの想定(懲戒処分や配置転換)と権限移譲と責任負担

3 DD実施(あるいはその前提としての環境整備・構築におけるアクション)による影響
(1)労働紛争
(2)(担当者が引き継ぎを拒否した状態で不在となったことを契機とし、これを口実とした)取引の消滅、損害賠償の請求による、売上減、損失計上(状況を奇貨として弁済拒否等)
※証拠が得られない可能性あり
(3)上記による経営責任の追及
(4)プロジェクト中断
※影響3と同時に搦手から責められる
(5)敵対勢力からの想定困難な嫌がらせ(反社会的暴力や、関係者・担当者への個人攻撃)とそれに対する経営者(プロジェクトオーナー)の断固たる防衛意思と防衛行動が期待できない

以上を不退転の決意で乗り越える意思を経営者(プロジェクトオーナー)が持つ、という前提の下、内部DD実施の稼働体制・責任体制・予算体制が合理的に構築できるか

経営者(プロジェクトオーナー)によっては、弁護士の想定する1~3の課題を、 次のように受け止める方も少なくありません。

1 内部DDなんて、関係者から聞けばいいだけ。簡単に遂行できる

2 関係者はDD実施には協力してくれるし、サボタージュもないし、カウンターアクションなどそんな大事(おおごと)にするまでもない

このように、経営者(プロジェクトオーナー)が楽観的であると、そのDD自体が完了するどころか、暗礁に乗り上げ、不十分な結果に終わりかねません。

結局のところ、内部DDの可否は、以下の3点に集約されるといっても過言ではありません。

・社長(プロジェクトオーナー)は、DDの重大性の認識をしているか? 
・社長(プロジェクトオーナー)は、覚悟あるのか? 
・社長(プロジェクトオーナー)は、腰折れしないか?

弁護士と経営者(プロジェクトオーナー)の視点が合致してはじめて、ようやく、内部DDができる、というわけです。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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01942_従業員を採用するとき、経営者として検証する視点

従業員を採用するとき、経営者として検証する視点は、
「この人の価値は何か」
の一言につきます。

1 金を増やすのか?
2 支出を減らすのか?
3 時間を節約する方法を考え、構築するのか?
4 手間を節約する方法を考え、構築するのか?
5 上記のいずれでもない

Q1 1~4の場合、どのようなメカニズムにおいて、どのような役割を果たすのか?
Q2 その役割は、高度で、ユニークで、個性的で、高度に創造性があり、余人をもって代替できないものなのか?
Q3 「高度で、ユニークで、個性的で、高度に創造性があり、余人をもって代替できない」役割でなければ、「高度でもなく、特異でもなく、没個性的で、創造性が皆無で、簡単に覚えることができ、覚えさえすれば誰でもできる」役割、ということになるのではないか?
それは、要するに、コモデイテイテイ的なルーティンであり、アルバイトでも派遣でも対処できる、という意味を示し、正社員を雇う必要がないのではないか?
Q4、5の場合、それは収益に全く貢献しない、道楽か、ブルシットジョブであって、仕事そのものが不要なのであり、社内から放逐すべき性質のものではないのか?
Q5、採用しようとする従業員は、「高度で、ユニークで、個性的で、高度に創造性があり、余人をもって代替できない」のか?
Q6、本当に、その従業員が必要なのか?
必要としても、正社員である必要はあるのか?アルバイトや派遣や外部委託ではダメなのか?
Q7、その仕事にその給料を払って、ペイするのか?

という視点で、検証する、ということです。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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01940_ビジネス契約についての評価を弁護士に依頼するとは

ビジネスにおける契約書は、すでに経済的意図として構築された
「事業モデルや取引モデル」
を、ミエル化・カタチ化・言語化・文書化・フォーマル化したもの(これを通じて将来の紛争予防や意思合致の齟齬をなくす)、という側面もあります。

よって、この点においては、
「事業モデルや取引モデル」
の実体・機序作用の詳細・背景等といった情報を、評価する弁護士と共有することが必要となります(でないと、疎漏が生じ得ます)。

加えて、そもそも、 経済的意図として構築された
「事業モデルや取引モデル」そのものが
不合理なものやリスキーなものの場合もありますので、
「事業モデルや取引モデル」
の合理性検証というプロセスを弁護士に求めるケースが生じ得ます。

以上を総括しますと、段取りとしては、

1 経済的意図として構築された「事業モデルや取引モデル」の把握
2 「事業モデルや取引モデル」のストレステスト、所要のチューンナップ
3 言葉の壁という対処課題の克服
4 意味の壁という対処課題の克服
5 演繹的推論の壁という対処課題の克服
6 帰納的把握の壁という対処課題の克服
7 最終的評価(「企図する事業モデルや取引モデル」と、「ミエル化・カタチ化・言語化・文書化・フォーマル化したものとして提案された契約書ドラフト」の齟齬や整合性)

という1~6の各タスクを経由して、初めて、弁護士は、ビジネスにおける契約書(ドラフト)の評価(7)が可能となります。

著者の経験上、1~6まで自身(あるいは自社)において整えてから、7の評価を弁護士に依頼したい、という経営者がほとんどです(1~7までを最初から弁護士に依頼する経営者は、費用よりも時間に価値をおくタイプです)。

そして、現実は、契約言語という特殊言語の壁に阻まれ、3の段階で呻吟する経営者が少なくありません。

ところが、結局のところ、呻吟した時間があだとなって、3以降を弁護士に依頼するときには、ラッシュタスクとなってしまう方が少なくありません。

もちろん、ラッシュであっても、弁護士に依頼すれば、7に至るプロセスにまでたどり着くことは可能でしょう。

そこで、問題となるのは、納期と予算です(納期と予算とは、相関性があり、納期に冗長性がないラッシュタスクは、相応に費用がかかるものです)。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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01938_もめごとが起きたとき、相手とケンカをするには、「感情か、勘定か」の根源的二元対立構図からは逃れられないという現実_その1

もめごとが起こったとき、相手とケンカをするために、弁護士に相談するとしましょう。

相談を受けた弁護士(軍事と有事外交の専門家)としては、
「では、ケンカをしましょう」
と言わず、その目的を当事者(以後、相談者)に聞くことになります。

大抵の相談者は、
「目的といわれても・・・」
と、目的を明確に説明できないのが現実です。

そこで、弁護士は、このような仮説を知見として披瀝することとなります。

目的仮説1 とにかく腹が立って疳の虫が収まらないので、一発、カマしておきたい。特に、目的があっての話ではなく、脊髄反射的に、対抗しておく(強いて目的をこじつければ、自分の感情の平静を回復し、カタルシスを得るため)

目的仮説2 何か深淵にして遠大な目的があり、その手段として、相手方への事実確認を行う。ただ、その目的は、誰にもわからない。

目的仮説1を前提に話を進めますと、相談者の本音としては、
「金はケチりたい、でも、感情の不安定は解消したい」
という愚劣な折衷案を希求したものでしょうが、これは最悪の選択であることは否定できません。

現実的な展開予測をしてみますと、

(1)どれほど覚悟しても、当初から明確な軍事目的をもって目的から逆算して戦略設計・作戦展開した場合に比べて、圧倒的に勝率は下がる。
要するに、
「金はかかるわ、勝率は下がるわ、で、最終的に、カネを失い、メンツまでも失うこと」
も想定しなければならないような不利な戦いとなる。
また、泥沼に陥ると、さらに資源消耗が要求される。

(2)戦う覚悟も、戦理に基づく戦略も作戦もなく、単なる、メンツの回復のため、展開予測もあいまいなまま、虎の尾を踏んづけたら、トラが怒って本気を出して、想定外(といっても、単に愚かにも想定をしなかっただけ)に威嚇される可能性がある。
だからといって、(1)のように
「 当初から明確な軍事目的をもって目的から逆算して戦略設計・作戦展開した場合に比べて、圧倒的に勝率は下がる。要するに、『金はかかるわ、勝率は下がるわ、で、最終的に、事業を失い、カネを失い、メンツまでも失うこと』も想定しなければならないような不利な戦い 」
を遂行する意思も覚悟も資源消耗するつもりもない。
結果、下手にトラの尾を踏んで、睨まれて、また、土下座して、誤って、おしまい。結局、メンツを回復するつもりが、さらなるメンツを怪我して、おしまい。

これを聞いたとたん、席を立つ相談者も少なくありません。

ジレンマに苛まれることになるからでしょう。

相談者のジレンマは、ケンカをしたいという本音が、勘定(エコノミクス)ではなく感情(センチメント)であり、思う結果に結びつかないことが直感的にわかってしまうことに起因する、と分析できます。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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01937_相手が合意ないし確認事項に関して文書を交わそうといってきたときにすべきこと

相手が、合意ないし確認事項に関して文書を交わそうと言ってきたとき、まず、すべきことは、
「相手が言わんとすることは何であるか」
を吟味することです。

それには、その文書を交わすことについて、当方・相手、それぞれのメリット・デメリットを分析します。

そして、当方・相手方、それぞれの利益・損失の金額、将来に生じるであろう利益・損失の金額を算出してみることです。

1 文書を作成することにより、当方は、どんなメリットが生じ、また、どんなデメリットが生じるか?
2 文書を作成することにより、相手方は、どんなメリットが生じ、また、どんなデメリットが生じるか?
3 文書を作成しても、双方ともに、何のメリットもデメリットも生じず、中立であるのか?

1’ もし、当方にメリットがあるなら、作成に協力する(ハンコを押す)のもいいでしょう。
2’ もし、当方にデメリットが生じるなら、死んでもハンコを押さない、が正解です。
3’ もし、中立なら、まずは、作成拒否で、逆に、「ハンコを押したら、いくらくれる?」という問いかけをするのが正しいです。ハンコを押しても、相手が1円もくれないなら、あっかんべーで、作成は一切拒否すべきでしょう。

ここは、あえて、淡々と、
「文書を交わさない」
と返してみたら、相手はどのように反応するでしょうか?

それでも、なお、相手が、
「どうしても文書がほしい、ハンコがほしい」
というのであれば、それは、何を意味すると思いますか?

それは、現時点では、
「『ハンコをついてあげる』当方が優位である」
ということが判明した、ということなのです。

交渉をすすめるには、このように、彼我について分析することが肝要です。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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