01812_続・弁護士としての価値

弁護士の助言に滅入るクライアントもいます。 ただ、それはお門違いというものです。 弁護士は、現実を提示しているだけです。 現実を、ありのままに、メタ認知(俯瞰認知)して、妙なセンチメントを混入させずに、フェアにお伝えしているだけです。 怒るとすれば、包み隠さず現実を提示した弁護士に対してではなく、現実に対して、あるいは...

01811_弁護士としての価値

弁護士は、紛争の専門家として、クライアントのおかれた状況を俯瞰し、「法務・安全保障課題に関する前提リテラシーの実装と、評価・解釈・展開予測」において、常に悲観想定をします。 「弁護士の悲観想定」とは、言葉を換えれば、「想像力ある知性」ということです。 ようするに、弁護士は、火傷を負わなくても、ストーブの熱さが理解でき、...

01810_弁護士との関係構築のあり方を考える(弁護士をサプライヤーとして処遇するか、パートナーとして処遇するか)

法務・安全保障課題を評価・解釈・展開予測するプロセスにおいて、クライアントは、委任する弁護士の取扱いについて、決めておかなければなりません。 すなわち、弁護士を、 1)パートナーではなく、サプライヤーとして、「法務・安全保障課題に関する前提リテラシーの実装と、評価・解釈・展開予測」について共有しない状態で、展開作戦にふ...

01809_弁護士への外注_法務安全保証課題

1 法務・安全保障課題の発見・認知 法務・安全保障課題を対処する上では、契機となるインシデントが認知されなければ、課題認識を持てません。 この点、弁護士は社外の存在ゆえ、クライアントから持ち込まれることが前提となって、課題の発見・認知が可能となりますので、クライアントの協力が必須となります。 課題を発見・認知したところ...

01808_プロジェクトを進めるには

プロジェクトを進めるには、 正しく状況を認知し、正しく状況を解釈・評価し、正しく改善相場観を理解し(そのためには会社法の知見が必須になります)、正しく展開予測を行い、正しくかつ現実的で合理的で達成可能で明快な目標を設定し、正しく課題を抽出し、正しく課題対処上の選択肢を創出し、正しく選択肢のプロコン評価(メリット・デメリ...

01807_法務部を持たない零細企業が、法務部機能を顧問弁護士にアウトソースするケースについて考える

顧問契約は、顧問先企業に「事務機能と法務上の執務に責任をもてる人間」が存在することを前提に、「助言を与える」ことを本旨とするサービスです。 「事務機能と法務上の執務に責任をもてる人間」とは、・企業内活動の言語化・記録化・文書化・文書データの整理・保存 ・取引活動(ヒト・モノ・カネ・情報といった各資産の調達・運用や、商品...

01806_「弁護士との意見の違い」について

訴訟を提起するとなると、相手もあれやこれやと何かしら嫌がらせをしかけてくるでしょうし、それらに対処するための損害が想定される場合もあります。 弁護士は、論理と経験上の蓋然性にしたがって状況に対処する選択肢を創出しますが、法務相談者(大将)において、訴訟に不可避の損害を嫌悪するなら、訴訟などやめてしまったほうがいいでしょ...

01805_「弁護士との電子メールによる報・連・相体制の構築」の際に留意すべきアカウント名設定

メールアドレスを作成する際、ビジネス常識でいいますと、姓名が推測されるようなものを選択されることをおすすめします。 メールを送信する際、とくに、機微情報を含む連絡をする際、姓名とかけ離れたアカウントの場合、送信者に、アイデンティティ確認の負荷が生じますし、重要で緊急な作戦行動の障害になります。 また、個性豊かで、保有者...

01804_訴訟提起の前に、クライアントにおいて行うべき「体験事実の想起・状況や事実経緯のミエル化・具体化・言語化・文書化」作業の進め方(弁護士への支援や外注の求めるべきかの見極め)

ステップ1:関係資料を収集し、ステップ2:その他重要記録を収集し、ステップ3:関係記録を時系列整理し、ステップ4:ヒヤリング(当然嘘や妄想がたくさん入るのである意味尋問のような形でストレステストを加えながら経緯確認する)ステップ5:状況や経緯をミエル化・カタチ化・言語化・文書化する、 という作業がないと、一歩たりとも、...

01803_弁護士への外注_ 戦略骨子の決定

弁護士に外注するとき、弁護士との対話がうまく進まない方が少なくありません。 原因として考えられるのは、「何を」の部分に齟齬がある場合です。 選択肢1 単なる事務文書作成なのか、あるいは、選択肢2 (1)戦時あるいは準戦時を意識した状況構築(2)当該状況構築を所与とした外交文書作成なのか、という点です。 選択肢2の場合、...