01704_🔰企業法務ベーシック🔰/企業法務超入門(企業法務ビギナー・ビジネスマン向けリテラシー)15_カネの調達・活用(資金調達や投融資活動)に関する法とリスク

1 企業の経営資源としてのカネの重要性 企業の運営・存続にとって最も貴重な経営資源は「カネ」といえます。 かの堀江貴文氏(ホリエモン)は、「カネさえあれば買えないものはない。女の心もカネで買える」といって物議をかもしましたが、表現の品位は別として、これは核心をついた発言です。 「カネ」さえあれば、ヒト、モノ、チエその他...

01597_「中小企業リスクあるある」としての「営業不振企業が無謀な『一発逆転』を狙って大失敗して倒産に至るケース」

2015年現在、「デフレ脱却のため、異次元ともいえるレベルで金融の量的緩和(通貨供給量の増加)で、経済が再び成長する」という社会実験(アベノミクス)が行われています。 しかしながら、この政策によって「高度経済成長時代のような継続する右肩上がりが再来する」という事態に至ることは、およそ想定困難です。 確かに、アベノミクス...

01562_ウソをついて何が悪い(12)_ ホリエモンとムラカミさんその5_粉飾(ウソつき)とインサイダー(ズルして儲ける)、どっちが凶悪?

「資本市場に関する罪」の代表的なものといえば、ホリエモンが行った「粉飾決算」と村上氏が行った「インサイダー取引」が挙げられます。 かつての「ウソあり、インチキあり、ルールなしの無法地帯」といった趣の資本市場であれば、ホリエモンの行った粉飾決算、すなわち、決算に関するウソつき行為もそれほど厳しく処罰されることはなかったと...

01561_ウソをついて何が悪い(11)_ ホリエモンとムラカミさんその4_日本の株式市場の今昔物語

前稿では、「なぜ、ウソをついたホリエモンが実刑判決を食らい、ズルをして巨額の儲けを手中にした村上氏が執行猶予判決にとどまったのか?」という問題提起をいたしましたが、この解明を行なってみたいと思います。 ホリエモンがやったことは、確かに「(ちょっと)ウソをついた行為」でした。 ところが、このホリエモンがついた「ウソ」とい...

01560_ウソをついて何が悪い(10)_ ホリエモンとムラカミさんその3_「ウソをついたホリエモン」と、「ズルをして儲けたムラカミさん」の最終処遇の差

強烈な個性を露出させ、挑発的な言動を繰り返し、それまでの産業界が思いもつかなかった“あざとい”手法で事業を急成長させ、時代の寵児となったホリエモンと村上氏ですが、同じ頃に逮捕・起訴され、有罪判決を受ける、という結末を迎えました。 憎まれ口をたたき続けた、憎まれ役だった2人ですが、「憎まれっ子、世に憚る」という諺のように...

01559_ウソをついて何が悪い(9)_ ホリエモンとムラカミさんその2_ムラカミさんはどんな罪を犯したのか?

平成16~18(2004~2006)年当時、ホリエモンと同じく時代の寵児となっていた方で、村上世彰氏という方がいらっしゃいました。 「カネを儲けてなにが悪い?」「買われたくなければ上場しなければいい」「私は、めちゃくちゃ稼ぎました」など、この方も、強烈な個性と歯に衣着せぬ言動、さらに規制ニッチに果敢に挑むアグレッシブな...

01558_ウソをついて何が悪い(8)_ホリエモンとムラカミさんその1_ホリエモンはどんな罪を犯したのか?

前稿において、裁判の世界では、「ウソつき放題・言いたい放題で、レフェリーもウソつき行為を見て見ぬふりをし、万一ウソがバレても特段シビアなペナルティーが課されるわけではなく、逆にウソがうまく通ればトクをする」というのが現在の日本の裁判の現状である、述べました。 とはいえ、「ウソに寛容な日本社会においても、このウソだけはN...

01535_企業において「妙な外来語」が飛び交うとき、その企業は危険な兆候に陥っている_3_余剰資金運用話

このほか、企業において妙な外来語が飛び交う状況と言えば、その会社が、妙な余剰資金運用をしようとしているときも考えられます。 「デリバティブ」「クーポンスワップ」「ヘッジ取引」「モーゲージ債」「ハイイールドボンド」「サブプライムローン」「SPC」などといった耳慣れないコトバを社長や財務担当者が口にするようになったとき、会...

01243_ファイナンス法務>経営資源「カネ」の調達・活用に関する法務>ファイナンス法務(フェーズ0)>課題概要と全体構造>課題と対応の基本>資金運用

企業活動により余剰資金が生じた場合、企業としては、これを内部留保に回すこともあるでしょうし、積極的に活用する場合もあると思います。 積極的に余剰資金を活用する場合としては、事業運営のためのコスト(費用)として用いたり、設備投資を行ったりするほか、第三者に融資あるいは投資する場合が想定されます。 第三者に投資する場合とし...

01242_ファイナンス法務>経営資源「カネ」の調達・活用に関する法務>ファイナンス法務(フェーズ0)>課題概要と全体構造>課題と対応の基本>社債

一般に社債といえば、株式公開会社の公募社債が一般的ですが、株式非公開の中小企業も「私募債」という形で社債を発行し、特定少数の第三者に事業資金の融資を依頼することも可能です。 なお、社債引受企業からみますと社債(無担保社債)とは、要するに企業に対する無担保融資にほかなりませんので、中小企業が発行する私募債を引き受けるよう...