02182_黒字倒産という“幻想”_PLとBSを同じ机に置け
「先生、うちは儲かっています。黒字です・・・それでも倒産できますか?」 先日、ある経営者からそんな相談を受けました。 ふつうに聞けば意味不明です。 黒字なら安全、そう信じている人が大半でしょう。 ところが、この質問は珍しくない。 むしろ現場では、よく耳にします。 そもそも「黒字=安全」という前提が、幻想にすぎません。 ...
「先生、うちは儲かっています。黒字です・・・それでも倒産できますか?」 先日、ある経営者からそんな相談を受けました。 ふつうに聞けば意味不明です。 黒字なら安全、そう信じている人が大半でしょう。 ところが、この質問は珍しくない。 むしろ現場では、よく耳にします。 そもそも「黒字=安全」という前提が、幻想にすぎません。 ...
黒字なのに倒産できないのか?という相談 先日、ある経営者から、奇妙としか言いようのないご相談を受けました。 「わが社は儲かっている、いえば、儲かっているのですが・・・。 先生、なんとか、この会社を法的整理できませんかね?」 ふつうに聞けば、意味不明です。 利益が出ている会社が、なぜみずから「法的整理」という言葉を口にす...
企業の経営者や法務担当者の皆さんであれば、誰もが一度は危機状況に直面した経験があるのではないでしょうか。 それは、法的な問題であったり、事業承継の複雑な局面であったり、あるいは不測の事態による突然の損失であったりするかもしれません。 そんな時、専門家へ相談にいらっしゃる皆さんの多くは、まさに「藁にもすがる思い」で助けを...
依頼者にとっては“最強布陣”であるはずの複数弁護士による共同受任。 その調整役というと、「損な役回り」と思われがちですが、実のところ、“うま味”があるポジションでもあります。 依頼者との距離が近い弁護士がその役に就けば、関係者間の交通整理を通じて、案件の動線そのものを握ることができます。 全体を俯瞰する立場にもなりやす...
「企業法務は民事マターが中心」いまだにそんな牧歌的な幻想を信じている法務部員や経営者が、想像以上に多いようです。 契約書の条文を丁寧にチェックし、利用規約の文言に頭を悩ませ、取引先との合意形成に汗をかく。 いずれも立派なお仕事です。 しかし、その丹精込めて整えている社内業務のど真ん中に、もし“刑事事件の地雷”が埋まって...
企業法務の世界は、一般に「民事中心」と思われがちです。 実際、多くの法務担当者にとって、日々の関心は契約書のチェック、取引先との合意形成、社内規程の整備、労務管理といったところにあります。 ところが、企業法務のあらゆる場面に、“刑事事件のリスク”の芽がある、といっても過言ではありません。 しかも、そのリスクは、「悪意の...
ある企業で、顧問弁護士が交代しました。 契約関係やリスク対応を、より専門的に支えてくれる人材を求めての変更だったといいます。 社長としては、次のステージに進むための、前向きな判断だったそうです。 その「次のステージ」とは、具体的には事業承継でした。 親族への株式の引き継ぎを見据えて、支配構造を整理するフェーズに入ったの...
事業承継の現場には、法務だけでは語りきれない「感情のもつれ」がつきものです。 親子間のわだかまり。 兄弟姉妹の不公平感。 義理の家族との距離感。 たとえば、長男に会社を継がせると決めていた父親が、いざ引退の時期が近づいてくると、急に決断を先送りにしはじめる。 あるいは、会社を手伝ってきた長女が、いくら貢献しても「経営は...
“うなずいていたから、理解していた”のは、本当か? たとえば、美術館の展示会で、音声ガイドを聞きながら歩いている人がいます。 黙ってうなずきながら、説明に耳を傾けている。 けれども、その人が展示内容を本当に理解しているかどうかは、外からは見えません。 「うなずいていたから、理解していたはず」とは、言い切れないのです。 ...
企業では、「理解しました」という言葉がよく交わされます。 それがそのまま「同意があった」と受け取られてしまうことも、少なくありません。 しかし、法務の立場から見ると、「理解=同意」とは限りません。 たとえば、「Aという事実があったことは理解している。でも私はそれに納得していないし、同意もしていない」。 こう言われてしま...