00308_株主の権利の行使に関する利益供与罪

日本の企業社会では古くからの悪習として、株主総会の進行の補助や妨害を行わないことの見返りとして金品を要求する特定の筋の方々(いわゆる総会屋。法曹業界用語では「特殊株主」などといいます)に対する利益供与が繰り返されておりました。

この悪習は、
「自社の体面を保ち、株主総会をトラブルなく済ませたい」
という経営者側の意向と、
「株主総会のスムーズな進行に協力することを収入源のひとつとしたい」
という特殊株主の意向が見事に合致し、これに
「どうせ、サイフを痛めるのは会社だから」
という経営者の無責任な姿勢が融合して産まれた、世界にあまり誇れない日本の企業文化です。

しかしながら、1981年の商法(現会社法)改正以来、このような利益供与行為は罰則をもって禁止されるようになり、その後さらに処罰範囲が広げられ、現会社法は、特殊株主が企業に対して利益供与を要求した段階で犯罪とする(会社法970条3項)仕組を設けるに至っています。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】
当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ
当サイトをご訪問いただいたメディア関係者の皆様へ
当サイトをご訪問いただいた同業の弁護士の先生方へ

企業法務大百科® 開設・運営:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

弁護士法人畑中鐵丸法律事務所
弁護士法人畑中鐵丸法律事務所が提供する、企業法務の実務現場のニーズにマッチしたリテラシー・ノウハウ・テンプレート等の総合情報サイトです