00476_抱き合わせ販売の規制

人気のあるものと不人気のものを抱き合わせて販売すること、例えば、大人気のゲームを買うために、人気のないゲームを買うことを条件とするような行為は、一般に
「抱き合わせ販売」
と呼ばれます。

そして、このような行為は、独占禁止法において
「事業者が、独占禁止法上不当に、主たる商品や役務の供給にあわせて、他の従たる商品や役務を、自己または自己が指定する事業者から購入させ、その他自己または自己が指定する事業者と取引するように強制すること」(一般指定第10項)
として規定され、違法行為として扱われます。

違法視される理由ですが、抱き合わせ販売行為は、不人気な商品の在庫を捌けさせることができ事業者には都合が良いのですが、買主は、たいして興味のない商品の購入が強制され、商品選択の自由が不当に害されていることが挙げられます。

加えて、本来的に魅力のない商品が、抱き合わせ販売行為により大量に売れることとなる点も根拠とされています。

独占禁止法は、品質や価格が市場により正当に評価されての競争(能率競争)を保護するものですが、抱き合わせ販売は、これを阻害することとなるため、法により禁じられているというわけです。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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