00842_ビジネス活動・営業5:営業は根性論ではなく、科学的かつ具体的な営業指示へ

大日本帝国海軍連合艦隊司令長官であった山本五十六は、
「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」
と言ったそうです。

海軍のような指揮命令系統が整備されていて、最終目標が
「敵をより多く殺戮する」
という単純明快な組織ですら、このような状況です。

ましてや
「人にモノを買わせる」
という複雑で小難しいミッションを遂行しなければならない企業においては、海軍以上に現場への指示を、合理的で、細かく、具体的で、再現性を持たせるようにしないと組織は動きません。

ハウステンボスを建て直したH社の社長が建て直しの苦労話を披露していた際、
「『10%売上げを増やせ』という指示を出しても、現場には理解できない。現場への指示は明快で具体的であるべきだ。そこで『移動であれ、会議であれ、作業するのであれ、話をまとめるのであれ、10%スピードアップをしてくれ。1時間かかっている会議は50分で終わってくれ。お遣いに行くときは歩いていかずに自転車を使ってくれ。こういう細かいところも含めて全てスピードアップをしてくれ』という指示を出しました。そうしただけで、売上が劇的に改善された」
ということを言っておられました。

このように、営業上の復活を遂げ、生き残る企業(ハウステンボスの場合、「生き返る企業」ということになりますが)は、精神論、根性論ではなく、
「現場に対して確実に伝わる、現実的で合理的な指示」
が行われることが多いようです。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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