01097_経営政策・法務戦略構築フェーズ>法務活動・フェーズ2>経営サポート法務(フェーズ2A)>(2)法務の登場と発展の経緯その1

コンプライアンスという言葉がありますが、21世紀に入って降って湧いたように登場し、その後、事あるごとに使われるようになってきた法務活動における重要なキーワードです。

「コンプライアンス」
とは日本語に訳すと
「法令遵守」
という意味になりますが、法令を守るのはある意味当たり前といえば当たり前です。

ここで、
「何故、法令遵守を経営課題としてわざわざ認識しなければならないのか」、
「それほど日本の企業は法令を遵守していない不届きなところが多いのか」、
よく考えれば不可思議です。

まず、
「日本の企業は法令を遵守していない不届きなところが多いのか」
という点については、YESと言わざるをえません。

労働白書にて、労働基準監督官による事業所調査を行った際の結果が統計データとして公表されていますが、これによると、国内の事業所において、労働関連法規(労働基準法や労働安全衛生法等)の違反率はだいたい72.2%、業種によっては84.4%もの割合で労働関連法規違反が発見され、指摘されている、とのことです。

日本では、どの会社も労働関連法規を平然と無視して操業している、といえます。

また、金融業界では金融検査なるものが定期的に行われていますが、
「検査をしても違反が一切なかった」
という金融機関はほぼ皆無であり、多かれ少なかれ違反を指摘されているのが実態です。

金融機関というと、いかにも
「法律はきちんと守っています」
等と涼しい顔で営業していますが、結構著名な金融機関が実は悪質な違反行為を行っている、などということは日常茶飯事のようで、これが金融検査で露見し、長期間の業務停止処分を受けることもあるようです。

比較的管理がしっかりしているはずの金融業界がこの状況ですので、その他の業界における業法その他各種法令の遵守状況もだいたい想像がつきます。

以上のとおり、日本の産業界においては、法律を全てきちんと守って健全に経営を行ってきたというよりも、
「見えないところで適当に法令を無視しながら、バレたらバレたでなるべく事が大きくならないようにしながら、日々発展している」、
という一面があるのです。

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著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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