01193_ガバナンス法務>企業の組織運営・内部統制に関する個別法務課題>ガバナンス法務(フェーズ4)>有事対応フェーズ>代表訴訟その2

代表訴訟が提起されるに先立ち、まず、取締役の責任を追及する株主は、監査役に対して訴訟提起通知(60日以内に監査役が会社を代表して、法令違反をなした取締役を訴えることを求める通知)を発出します。 多くの会社は、この段階で株主の要求を突っぱねてしまいますが、状況によっては、監査役に訴えてもらうことも一計に値します。 次に、...

01192_ガバナンス法務>企業の組織運営・内部統制に関する個別法務課題>ガバナンス法務(フェーズ4)>有事対応フェーズ>代表訴訟その1

企業組織運営法務における有事としては、株主代表訴訟がまず挙げられます。 よく知られているように、1993年の商法改正により株主代表訴訟については、どれだけ多くの金額を請求しようと、訴額は一律95万円とみなされ、8,200円の印紙代を払えば提訴可能となりました。 この改正以降、株主代表訴訟提起の事実上のハードルがなくなり...

01191_ガバナンス法務>企業の組織運営・内部統制に関する個別法務課題>ガバナンス法務(フェーズ3)>予防対策フェーズ>独立役員

東京証券取引所では、株式公開会社の経営や株式市場の透明性を高め、また、一般株主を保護する観点から、上場会社に対して、「独立役員(一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役又は社外監査役)」を1名以上確保することを企業行動規範の「遵守すべき事項」として規定しています。 この詳細については、独立役員の確保に係る実務上...

01190_ガバナンス法務>企業の組織運営・内部統制に関する個別法務課題>ガバナンス法務(フェーズ3)>予防対策フェーズ>取締役会の機能化・実質化と外部委員会の活用

企業組織運営に関する予防法務上の課題で忘れられがちなのが、取締役会運営の機能化・実質化という点です。 特に、会社法違反を理由として経営幹部が代表訴訟において被告とされた場合、適切に経営裁量を行使した事実を明らかにして、身の潔白を証明する重要な立証手段が、取締役会での決議です。 ところが、相当規模の大きな会社であっても、...

01189_ガバナンス法務>企業の組織運営・内部統制に関する個別法務課題>ガバナンス法務(フェーズ3)>予防対策フェーズ>ビジネスジャッジメントルールとその限界

会社法上、ビジネスジャッジメントルール(経営判断保護の原則あるいは経営裁量保護の原則)と呼ばれるものがあります。 これは、アメリカ合衆国における会社法裁判例として集積され確立されてきた法理ですが、「取締役が業務執行に関する意思決定の際に適切な情報収集と適切な意思決定プロセスを経たと判断されるときには、結果として会社に損...

01188_ガバナンス法務>企業の組織運営・内部統制に関する個別法務課題>ガバナンス法務(フェーズ3)>予防対策フェーズ>経営幹部への啓発

取締役就任にあたっては、会社法の知識や素養を前提資格として要求しておらず、また、日常のビジネス執行のことで頭が一杯ということもあり、取締役等の経営幹部には会社法の詳細な規制まで頭が回らないことが通常です。 とはいえ、下記のような経営幹部に対する巨額の損害賠償が命じられる事例が増加していることからも、会社業務執行にあたっ...

01187_ガバナンス法務>企業の組織運営・内部統制に関する個別法務課題>ガバナンス法務(フェーズ2)>経営政策・法務戦略構築フェーズ>株式非公開化戦略

株式公開というものはかつて企業経営者にとってゴールでもあり、夢でもあったのですが、前述のとおり、最近では、株式公開にまつわる多くの負担やリスクもあり、一旦株式を公開したものの、再び株式非公開企業に戻るという行動に出る企業が登場するようになりました。 株式公開企業が非公開企業になるためには、すでに流通している株式を株式公...

01186_ガバナンス法務>企業の組織運営・内部統制に関する個別法務課題>ガバナンス法務(フェーズ2)>経営政策・法務戦略構築フェーズ>スクイーズアウト戦略

全部取得条項付種類株式を支配用途において究極的に応用した例として、スクイーズアウト(少数派株主排除戦略)と呼ばれるものがあります。 例えば、上場企業が、MBO(マネジメント・バイアウト)によってゴーイングプライベイト(株式非公開化)を行う場合、TOB(株式公開買付け)によって市場に流通する株式を買い集めていくことになり...

01185_ガバナンス法務>企業の組織運営・内部統制に関する個別法務課題>ガバナンス法務(フェーズ2)>経営政策・法務戦略構築フェーズ>種類株式の活用

会社法108条1項各号に基づき株式会社が発行する特殊な株式で、剰余金の配当その他の権利内容が異なるものをいいます。 一般に会社が株式を発行するのは、ファイナンス(資金調達)を日的とする場合が想定されます。 しかしながら、会社法においては、会社経営陣が支配を強化したり、会社経営にとって好ましくない(あくまで経営陣からみて...

01184_ガバナンス法務>企業の組織運営・内部統制に関する個別法務課題>ガバナンス法務(フェーズ2)>経営政策・法務戦略構築フェーズ>非公開の中小企業における会社法活用

創業社長が一代で大きくしてきた非公開の中小企業等では、創業社長が引退した後、承継に非常に苦労するなどといわれています。 他方、会社法は、非公開会社に柔軟な統治形態を認めており、「後継問題に頭を痛めるオーナー企業のワンマン社長」にとっては、会社法の規定を柔軟に活用して、承継対策に利用することが可能です。 運営管理コード:...