01559_ウソをついて何が悪い(9)_ ホリエモンとムラカミさんその2_ムラカミさんはどんな罪を犯したのか?

平成16~18(2004~2006)年当時、ホリエモンと同じく時代の寵児となっていた方で、村上世彰氏という方がいらっしゃいました。

「カネを儲けてなにが悪い?」
「買われたくなければ上場しなければいい」
「私は、めちゃくちゃ稼ぎました」
など、この方も、強烈な個性と歯に衣着せぬ言動、さらに規制ニッチに果敢に挑むアグレッシブな事業姿勢で、当時、日本の産業界に一大旋風を巻き起こしていました。

ところが、ホリエモンが逮捕された後、間もなくして、村上氏も逮捕されることになります。

村上氏の罪は、インサイダー取引で、しかも、ホリエモン率いるライブドアに関わるものでした。

村上氏率いる村上ファンドは、
「ライブドアから大量のニッポン放送株式を入手するとの情報を得て同株式を取引した」
との事実が浮上し、このことがインサイダー取引に該当するとして、起訴され、有罪判決を受ける結果になりました。

このインサイダー取引は、典型的なインサイダー取引、すなわち
「対象企業の内部者情報を得て、取引をした」
といった取引ではなく、
「『第三者が対象企業の株式を大量に買い付けることを決定した』という内部者情報を得て、取引をした」
というものでした。

いずれにせよ、
「情報の偏在を利用して不正な利益を得た」
として、ホリエモンと同じく、処罰されることになりました。

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著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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