02014_友人から保証人を依頼されたときの対応(教えて!鐵丸先生Vol. 22)

<事例/質問> 

友人から、絶対迷惑かけないから、保証人になってくれと言われましたが、どう対応すべきでしょうか?

<鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南>

ビジネスでは
「感情」

「勘定」
を分けて考えるべきです。

「助けたい」
「困っているから」
と連帯保証を引き受けると、一緒に地獄に落ちることになります。

連帯保証をするというのは、借金をしていないのに同じ責任を負うことです。

実際にハンコを押したことで人生が狂った人は多いのです。

連帯保証を頼まれるのは、そもそも相手に信用がないからです。

信用がないということは、無理をしている、背伸びをしているということです。

例えば、年収500万円のサラリーマンが2億円の家を買うために連帯保証を頼まれるのは無謀です。

2500万円の中古にしておけば、自分でローンを組むことができます。

また、事業をしていて自分の信用だけでお金を借りられないのは、信用がないからです。

お金があり、実績があり、商売が順調なら、銀行が貸してくれるはずです。

急成長するポテンシャルがあるなら、エンジェル投資家やベンチャーキャピタルが資金を提供してくれるでしょう。

特に
「根保証」
は危険です。

普通の保証なら、借りた人が返済すれば終わりですが、根保証は一度返済してもまた借りることができ、保証関係が延々と続きます。

これでは無間地獄です。

根保証を引き受けるなら、極度額に対して十分な報酬をもらうべきです。

知らない間に連帯保証人にされるケースもあります。

手形を使っていつの間にか連帯保証人にされることがあるのです。

貸し手と債務者の間に第三者が挟まれて裏書きをすると、その第三者が連帯保証人になるというトリックです。

無担保裏書きをしないと、責任を背負い込まされます。

迷ったときは、手を出さず、ハンコを押さないことが最善です。

ハンコを押さないことで助かった人はたくさんいますが、ハンコを押して地獄を見た人は数え切れないほどいます。

迷ったら、プロに相談するか、ハンコを押さないことです。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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