00834_文書管理業務について、英米法体系における弁護士特権の活用による機密性保持

英米法(コモンロー)体系の国によっては、弁護士が依頼者から預かった文書についての絶対的な保秘権(attorney-client privilege)を有している場合があり、当該国で紛議に巻き込まれた場合、文書の保秘という点において絶大な威力を発揮します。 この点において、重要な文書は信用できる現地弁護士の保管とするか、...

00833_法務文書の種類

文書の種類についてですが、法律の世界で重要な分類は、1 原本か写しか、2 処分証書か報告証書か、という点です。 1 原本と写し 裁判手続における適式な証拠とは原則として原本を指し、写し(コピー)については記載された事実を立証するための証拠として信用性がないものとして扱われるリスクがあります。 もちろん、証拠原本を失った...

00832_文書管理の重要性

文書の整理・体系化・管理も企業活動の重要な業務の1つです。 何か事件が発生し、企業が自己の立場の正当性を主張立証しなければならない場合、司法・行政の別を問わず、およそ公的手続といわれる場においては、文書こそがモノをいいます。 例えば、体裁も多様で、時系列もバラバラで、記録としての即時性も継続性も一貫性もなく、保管場所も...

00831_ノーアクションレター制度(法令適用事前確認手続)

企業が特定の事業や取引の法令適合性を調査する場合、行政機関に対して法令解釈を照会する方法(ノーアクションレターの採取)も有益です。 企業が新商品を販売したり、新事業を立ち上げたりする際、当該企業活動の法令抵触の有無が明らかでないため、行政処分や刑事処罰をおそれて必要以上に萎縮する場合があります。 特に、日本の場合、これ...

00830_法令管理業務としての法令動向や規制環境の調査(リスク情報アップデート)

企業を取り巻く法的リスク状況を把握する上では、業界誌情報や業界団体のセミナー等で情報収集に努め、常に業界全体の問題意識や業界内の法務対応水準を把握しておくべきです。 監督行政機関には不祥事や法令情報が集中しますので、このような点からも各種プレスリリースや違反事実・ガイドラインの公表等にはよく目を配るべきです。 また、顧...

00828_法令管理業務としての法務関連情報の収集整理7:収集情報の意味把握・日本語解釈(機能性読解)

収集した法務関連情報ですが、そのままのデータの状態では、霞が関言葉オンパレードの霞が関文学ですから、利用はおろか、読解や意味把握すら困難なものであり、平たくいうと使えません。 特に、法令や判例は、使い方に高度なスキルが要求されますし、多義的な解釈が可能であるところ、誤解や誤読をしてしまうと、致命的なミスを犯し、企業を危...

00827_法令管理業務としての法務関連情報の収集整理6:インターネットを利用した情報収集

今日の法務関連情報の調査活動においては、インターネットこそが、情報量、速報性、検索性・利便性・コストといった多くの面において、最も重要なツールとなっていると言っても過言ではありません。 こうしたユーザー側のニーズに応えるかたちで、近年、インターネット上の各種の法務関連情報サービスは目覚ましい進化を遂げており、これらを活...

00826_法令管理業務としての法務関連情報の収集整理5:法律文献調査

法令や判例以外に、企業法務の情報収集活動として各種法律文献を調べることが必要な場合もあります。 最近ではインターネット上の情報も非常に使い勝手がよくなっていますので、簡便な方法としては、Googleやamazon.co.jpでキーワード検索することも有益です。 また、詳細な法律文献情報検索となると、第一法規が提供する「...

00825_法令管理業務としての法務関連情報の収集整理4:判例調査

判例調査については、最高裁のウェブサイトにおいて重要裁判例が公開されていますし、第一法規や判例秘書等、有料で判例データを提供するサービスもあります。 とはいえ、データ化までに時間を要したり、判例解説がついていなかったりしますので、最新の裁判例を解説付でチェックするには、アナログな方法ですが、「判例時報」「判例タイムズ」...

00824_法令管理業務としての法務関連情報の収集整理3:法令調査

法令の調査についてですが、調査ツールとして模範六法や判例六法、大六法等が販売されていますが、最近では、総務省がインターネット上で法令データを提供しておりhttp://law.e-gov.go.ip/cgi-bin/idxsearch.cgi非常に簡易な検索が可能です。 条例に関しては、自治体によってはウェブサイトで公開...