02089_企業法務ケーススタディ:脱税と向き合う_税務署からの通知無視の代償_経営者の判断力が試される

<事例/質問> あるプロジェクトをすすめていました。 私は経営者ですが、別途プロジェクトオーナーがいます。 さて、税務署から「お尋ね」や「確認のための通知」が届きました。 このことを、プロジェクトオーナーに相談すべきか、あるいは、顧問弁護士に相談すべきか、悩んでいるうちに時間が経ち、結果的に、税務署からの通...

02049_有経営者の有事対応:混乱から抜け出すための指針

経営者が直面する有事の状況において、「いきなり、問題が一気に押し寄せてきた」と相談に来ることは少なくありません。 このような状況では、混乱した頭脳で思考停止に陥り、時間を無駄にしてしまうことが多いです。 特に、事業承継した社長(創業者の長男)が直面する問題は複雑で、多岐にわたります。 例えば、 ・創業者の高齢による経営...

02040_勝てる事件のポイント(教えて!鐵丸先生Vol. 52)

<事例/質問> 勝てる事件と負ける事件の違いって、どんなところにポイントがありますか。 勝てるようにするには、どうすればいいのでしょうか? <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> 勝てる可能性が高い事件を「スジのいい事件」と呼びます。 これは、主張内容が裁判所にとって説得力があるという意味です。 私は、勝...

01994_リスクマネジメントやリスク対応系プロジェクトについての検討ロジック

事件化となったときに、プロジェクトオーナーは、弁護士チームと、マネジメント遂行上の、思想、哲学、ロジックの共有が必要となります。 1 学校で教えられたことと、社会の現実は違います 学校:・努力は尊い。・結果が全てではない。・努力はいつか報われる。・失敗をおそれるな 次がある。 社会の現実:・無駄な努力、無意味なガンバリ...

01991_「会社をたたむ」相談前にすべきこと

「会社をたたみたい」と弁護士に相談にくる経営者の10人中9人は、「冷徹な経済合理性判断に基づいたものである」といいます。 すなわち、「競争環境・市場の状況を前提とすると、価格と品質両面での能率競争を、持続可能な形で展開することが不可能である、という認識・解釈・判断にいたった」ということを口にします。 概して、資産はある...

01786_「弁護士に相談したあと、どうするか」を選択する、とは

1 初回相談でもう十分 1) 大まかな方向性をもとに、あとは自分で考え、実行する(悪手連発して取り戻しが効かない状況もあり得る2) この事件をなかったこととして無視する3) 自分で外交をやってみる〔悪手連発して取り戻しが効かない状況もあり得る〕) 2 もう一度、弁護士と打ち合わせをして、弁護士にはディスカッションパート...

01680_企業法務スタンダード/企業法務担当者(社内弁護士)として実装すべき心構え・知見・スキル・仕事術、所管すべき固有の業務領域(23)_存立危機事態・シビアアクシデントへの対応

1 有事(存立危機事態・シビアアクシデント)対処の際のタスクアイテム (1) 有事対応哲学の再確認(2) 有事対応チームの組成(予算と専門家と意思決定及び実施体制の手配)(3)  有事対応の戦略と段取りのデザイン(ゲームチェンジや敗戦を見越したダメージ・コントロールを含む)(4)  裁判回避戦略・和...

01146_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>不祥事等対応法務(フェーズ4B)>(3)想定外リスク発生型有事

もう一方のケースは、適正な内部統制を構築し不祥事予防を徹底したものの、企業内従業者の暴走等により不祥事が発生し、企業において予期せざる形で企業の法令違反行為に起因する不祥事が発生してしまった場合です。 具体的には、製造現場主導で行われた各種偽装行為や営業・セールス部門が行うカルテルや入札談合行為等に基づき、企業が法令違...

01144_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>不祥事等対応法務(フェーズ4B)>(1)「企業の法令違反行為に起因する有事」における2種類のケース

企業の対外的信用に影響を及ぼすような法令違反の事態が発生した場合としては、2つのケースが考えられます。 1つは、企業が自らのビジネスジャッジメント(経営判断)としてリスクテイクした事業分野において、ある程度予測していたリスクが、具現化するケースです(事前想定リスク実現型有事)。 もう1つは、適正な内部統制システムを構築...

01134_有事対応フェーズ>法務活動・フェーズ4>民商事争訟法務(フェーズ4A)>(1)紛争法務(治療法務)における2つの類型

企業法務における予防面で、級密な契約書の精査・作成や適正な内部統制システムの構築・運用等、性悪説に立って緻密なリスク分析と対応を行ったとしても、取引相手方が契約に記載された義務を遵守せず、契約条項に記載された義務を不当に争う行動に出たり、あるいは権利や法的立場をめぐって企業間に紛争が生じたり(契約事故・企業間紛争)、又...