01893_トレードオフ課題

あっちを立てればこっちが立たず、という択一的課題を指します。 トレードオフ課題対する正しい課題対処としては、「非選択課題(選ばなかった課題)について、決断力を以て一切放棄し、その不利を容認する」ということが求められます。 もっともやってはいけないことは、「トレードオフ課題に対して、いいとこ取りを模索する」という態度・行...

01892_弁護士に何を求めるか、についての再定義

弁護士に何を求めますか。 1 先頭集団や傭兵集団であることを求めるなら、弁護士は、タブーや遠慮なき作戦協議を縦横無尽に展開することになります。 2 タイコモチやベビーシッターであることを求めるなら、弁護士は、相手に気を使い、真実を遠ざけ、耳に心地良いおべんちゃらを、シビれるくらい気持ちよく、快適に言上つかまつる、という...

01891_弁護士として実装すべき知的なスキル(続)

弁護士は、少なくとも、志向においては、 1 新しい環境を知り、理解する力(新規開放性、新規探索性及び思考の柔軟性)2 自己を健全に否定する力(健全で明るく前向きな自己否定を可能とする謙虚なメンタリティ)3 否定した自己を環境に合わせて変化させる力(カッコ悪さや恥をかくことや頭を下げることを恐れない勇気と柔軟性) を実装...

01890_弁護士として実装すべき知的なスキル

弁護士として実装すべき知的スキルの土台には、「理論なき経験は無価値であり、同様に、経験なき理論も無価値 」というものがなければなりません。 筆者は、弁護士業務に30年ほど携わっていても、未だ知らないことや、未経験のことは山程あります 。 だからこそ、「理論なき経験は無価値であり、同様に、経験なき理論も無価値 」という土...

01825_法的・戦略的ランドスケーピング(機能的状況俯瞰)の意義・価値・重要性~弁護士とクライアント、それぞれ眺めている風景が異なると、悲劇を生む~_その1_楽観バイアスによる「法的課題」の認識の有無

戦いにおける地の利の分析や、安全保障における地政学と同様、法的紛争解決を戦略的に志向する場合にあっても、環境を俯瞰的・客観的に観察し、機能的に理解・評価することは、非常に重要です。 これは筆者の造語ですが、この種の機能的状況観察(場合によっては、経時的変化を検討する、展開予測も含む)という営みを「ランドスケーピング」「...

01812_続・弁護士としての価値

弁護士の助言に滅入るクライアントもいます。 ただ、それはお門違いというものです。 弁護士は、現実を提示しているだけです。 現実を、ありのままに、メタ認知(俯瞰認知)して、妙なセンチメントを混入させずに、フェアにお伝えしているだけです。 怒るとすれば、包み隠さず現実を提示した弁護士に対してではなく、現実に対して、あるいは...

01811_弁護士としての価値

弁護士は、紛争の専門家として、クライアントのおかれた状況を俯瞰し、「法務・安全保障課題に関する前提リテラシーの実装と、評価・解釈・展開予測」において、常に悲観想定をします。 「弁護士の悲観想定」とは、言葉を換えれば、「想像力ある知性」ということです。 ようするに、弁護士は、火傷を負わなくても、ストーブの熱さが理解でき、...

01810_弁護士との関係構築のあり方を考える(弁護士をサプライヤーとして処遇するか、パートナーとして処遇するか)

法務・安全保障課題を評価・解釈・展開予測するプロセスにおいて、クライアントは、委任する弁護士の取扱いについて、決めておかなければなりません。 すなわち、弁護士を、 1)パートナーではなく、サプライヤーとして、「法務・安全保障課題に関する前提リテラシーの実装と、評価・解釈・展開予測」について共有しない状態で、展開作戦にふ...

01809_弁護士への外注_法務安全保証課題

1 法務・安全保障課題の発見・認知 法務・安全保障課題を対処する上では、契機となるインシデントが認知されなければ、課題認識を持てません。 この点、弁護士は社外の存在ゆえ、クライアントから持ち込まれることが前提となって、課題の発見・認知が可能となりますので、クライアントの協力が必須となります。 課題を発見・認知したところ...

01808_プロジェクトを進めるには

プロジェクトを進めるには、 正しく状況を認知し、正しく状況を解釈・評価し、正しく改善相場観を理解し(そのためには会社法の知見が必須になります)、正しく展開予測を行い、正しくかつ現実的で合理的で達成可能で明快な目標を設定し、正しく課題を抽出し、正しく課題対処上の選択肢を創出し、正しく選択肢のプロコン評価(メリット・デメリ...