登記とは、不動産登記や商業登記等さまざまなものがありますが、これらの登記はあくまでも、権利関係等を公示、つまり公に明らかにするためのものであり、登記に書かれていることがそのまま真実となるものではありません。
そこで、真実会社の取締役と登記上の取締役が一致しないこともあるのです。
しかし、
「登記に書かれている事項=真実」
ではないという事実が、社会の常識となれば、登記を信じる人はいなくなり、登記の存在価値もなくなってしまします。
そこで、会社法908条2項は
「故意又は過失によって不実の事項を登記した者は、その事項が不実であることをもって善意の第三者に対抗することができない」
と規定しています。
つまり、わざと、もしくはかなりうっかり、真実選任された取締役と異なる者を取締役として登記した場合、真実の取締役を知らない人に対し、本当の取締役を取締役であると主張することはできないとされているわけです。
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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