裁判官はたくさん事件をかかえていて、膨大な記録を速読して瞬時に事件の見通し(われわれ法律屋の世界では「事件の筋」とか言ったりします)を立てて、その見通しにしたがって事件を処理し、当事者の言い分や証拠を調べながら、高裁や最高裁でひっくり返されないように理屈を固めていきます。
一旦立てた全体の見通しをクルクル変えてしまうと、思考経済上マイナスですし、仕事が停滞するもとになります。
民主党政権が誕生し、それまですすめてきた八ツ場ダム工事を中止するのしないのでモメていますが、こういう見通しや方針をクルクル変えることは結果としてムダにつながりますので仕事としては最もやってはいけないことです。
民事裁判においては、
「事件の筋」
は事件の初動段階で確立され、その後、裁判官によって確立された
「事件の筋」
が変更されることはまずありません。
運営管理コード:HLMGZ7-2
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】
✓当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいたメディア関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいた同業の弁護士の先生方へ:
企業法務大百科® 開設・運営:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所