00795_有事(存立危機事態)対処プロジェクトを遂行する上でのマインド・セット(心構え)とフィロソフィー(対処哲学)4:正しく課題を見つける

正しい状況認識や相場観理解の下、正しい目標が設定されたら、
現状(スタート、AS IS)と目標(ゴール、TO BE)の間に横たわるすべての課題や障害を発見・抽出・特定してください。

発見・抽出・特定される課題や障害は、多ければ多いほど、具体的であれば具体的であるほど、
「ゴールに近いものから合理的に逆算される」
という意味で精緻であればあるほど、いいです。

そのために、1の不安要素から10のネガティブな未来を予測し、イメージできる能力をもちましょう。

プロジェクトマネジメントにおける知性とは、課題発見能力と同義です。

「細部の破綻に目をつぶり、異常値を見えないふりして、性善説や科学的合理性というバイアスを使って、全体を正常かつ健全に統合し、仮説に反する有害な現実は、異常値や誤差やバグとして、無視して、見て見ぬ振りをする」
というメンタリティや思考習性は危険です。

上記は、研究データを改ざんして研究成果を強引にでっち上げるような方の思考習性ですが、そのような
「猫の粗相隠し」
のようなことをしても、現実は改善されませんし、時間と機会を喪失し、事態は悪化するだけです。

「これは撤退ではない、転進だ」
「我が国は敗戦したわけではない、終戦だ」
「アメリカの軍隊が我が物顔でのさばっているが、あれは占領軍ではない、進駐軍だ」
といった、現実逃避をしても始まりません。

しっかりと、現実をみつめ、課題と障害をイメージしましょう。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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