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不正競争防止法とは、市場における競争が公正に行われることを確保すべく、競争相手を貶める風評を流したり、商品の形態を真似したり、競争相手の技術を産業スパイによって取得したり、虚偽表示を行ったりするなどの不正な行為を取り締まるために制定されました。

企業ネットトラブル対策法務に関する点に関しては、不正競争防止法は、営業秘密や営業上のノウハウの盗用等の不正行為を禁止しており、営業秘密等を盗用する一部の行為類型について罰則(営業秘密侵害罪)をもって対応しています。

なお、営業秘密侵害罪は、これまでにも、国外への情報流出行為を処罰対象としたり、退職者による侵害行為も対象としたりするなど、適用範囲が改正されたり、また、懲役刑、罰金刑、法人への重課の上限が引き上げられるなど、時代のニーズにあわせ、様々な改正が行われています。

最近も、営業秘密侵害罪の実効性を高めるべく、営業秘密侵害罪の目的要件が緩和し、行為の範囲を拡大する改正が行われました。

1つは、それまで、
「不正な利益を得る目的」
に限定していた営業秘密取得行為の目的に、
「保有者に損害を加える目的」
を加え、いずれかの目的があれば、営業秘密侵害罪の目的要件が満たされるようになりました(不正競争防止法第21条第1項各号)。

また、不正競争防止法上、これまで、詐欺等の行為や不正アクセス等の管理侵害行為によって
「営業秘密を記録した媒体」
を取得したり複製したりするといった
「記録媒体を介した行為」
のみを処罰対象とされていましたが、改正により、例えば、人を欺いて営業秘密を聞き出したり、不正アクセス等の方法により営業秘密を読み出したりする行為など、
「記録媒体を介さない行為」
も営業秘密侵害罪に該当するものと扱われるようになりました。

さらに、これまでは、不正競争防止法上、
「営業秘密の保有者から営業秘密の開示を受けた従業員などについては、当該営業秘密を、実際に正に使用し、又は第三者に開示するなどの行為に及んだことを以て営業秘密侵害罪に該当する」
と扱われていましたが、それに至らない行為、例えば、消去すべき営業秘密を消去せずに
「消去した」
と仮装した場合や、営業秘密が記録された媒体を横領したり複製する行為も、当該営業秘密が実際に不正に使用したり、第三者に開示したりする前であっても営業秘密侵害罪に該当するものと扱われるようになりました。

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著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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