01489_法的トラブルに遭遇したとき、「ネットで弁護士の書いた情報を探しても、事件がうまく解決できない現象」のメカニズム

法的トラブルに遭遇し、行き詰ってくると、ほぼ全員といっていいほど認知能力が下がり、正しい思考ができなくなるようです。

「不安やストレス、焦り、緊張、パニックは、人を愚かにする」
ということは、経験上ご理解いただけると思います。

「ヤバい! これは、訴訟が起こされ、大変なことになりそうだ……」
という危機感を抱いた時点で、大半の人がすることはインターネットの情報収集です。

このとき、インターネット記事の中で、根拠があって信憑性が高そうなものを選んでいくと、自然と弁護士の先生が書かれたサイトに行き着くことになると思います。

しかし、高等教育を受けた人であっても、ネット上の記事を読んでも、弁護士の方々が
「何をいっているのかさっぱりわからない!」
という現象に陥ります。

弁護士の先生方は会話の水準を下げたり、話の目線を下げるスキルが不足しています。

また、間違った説明を書いてしまうことを恐れるあまり、自然と記事の中は、専門用語だらけとなります。

「正しい説明」=「親切でわかりやすい説明」
とは限りません。

「法律的に正確無比な説明」=「腹が立つくらいわかりにくく、何を言っているのかさっぱりわからず、まるで役にたたないクズ情報」
という公式が成り立つ関係に立つ、といえます。

その結果、一般の人(しかも精神的に追い込まれている)にとっては理解が難しい……いえ、端的にいうと
「言葉もわからない、話も見えない、いったい何を言いたいのか意図も不明な暗号文」
のような代物になってしまいがちです。

法的トラブルに遭遇し、危機感を抱き救済を求めて、ネットを何時間も彷徨(さまよ)っても、そこに出てくるのは古文か漢文、英語かドイツ語のような、僅かな手がかりはあるものの、読んでもさっぱり理解できない呪文か暗号文でしかない、という状況に直面する。

これが
「法的対処でしくじりそうになって、ヤバいトラブルに陥った一般的な方々」
の一般的状況です。

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著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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