国際政治における冷戦の終結と日本国内の社会の成熟化の動きを受けて、経済がインフレ・高度成長時代からデフレ・低成長時代へシフトするようになり、これまでの常識は通用しなくなりました。
すなわち、企業は、小さくなっていくパイの奪い合いをしなければ生き残れなくなりました。
護送船団行政や業界癒着構造の終焉の動きに併せて、低成長時代の到来、これによるパイの奪い合い、さらには構造的不況による業界間(内)競争や業界再編の動きが加わりました。
このようにして、日本の産業界は
業界「協調」時代
から、
業界「競争」時代
にシフトしていくことになったのです。
かつては
「健全な経済発展のためには必要なもの」
という論調まであった談合(談合の当事者は、「談合」という言葉を忌避し、「業界協調」という言葉を使いますが、言葉を変えたからといって違法性が払拭されるわけではありません)ですが、リーニエンシーという密告奨励制度まで整備され、カルテルや談合は、法的に徹底的に排除される時代になりました。
このような時代の変化により、企業は
「仁義や友情を欠いても、非情なまでに能率競争(品質と価格の競争)を徹底しないと生き残れない」
という状況に直面するようになりました。
このことは、
「古くからの友人関係をビジネスに優先させる会社は生き残れない」
ということを意味します。
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著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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