01796_訴訟を提起する前に知っておくべきこと・ただしておくべき誤解・検討しておくべきこと_その4_弁護士ショッピング

弁護士は、大事が小事に、小事が無事になるようなプラン(プランA、プランB・・・複数個のプラン)を考えます。

ところが、これらプランを紹介しても、相談者の多くは、強固な思考連鎖のバイアスが邪魔して聞く耳を持ちません。

合理的・論理的に考えられていて、より安全性が高く、確度の高いプランがあるにもかかわらず、相談者が受け入れられないのは、相談者が愚か、ということではありません。

視野狭窄に陥っている、あるいは、プライドやメンツ・自尊心・体裁・性善説といったものにとらわれていると考えられます。

やり方がうまくいかないからと弁護士に相談しにきたのに、
「うまくいかない自説」
を滔々と演説する相談者があまりにも多いです。

それどころか、ドクターショッピングならぬ弁護士ショッピングにはまる相談者もいます。

そして、時間がどんどん費消していき、ますます、のっぴきならぬ状況に陥ってしまう方も少なくありません。

そして、そのような方に限って、
「最初に示されたプランを、相談した時点ですぐさま実行に移していたら・・・」
と、今度は悔やむことに時間を費消していき、ますます、のっぴきならぬ状況に陥ってしまうのです。

少しでも大事が小事に、小事が無事になるようにするためには、
「彼を攻めるには我を顧みよ」
から始めるしかありません。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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