M&Aは、チョーわかりやすく言うと、企業そのものを取引対象とする売買、すなわち
「買い物」
の一種ということです。
企業が普通に買い物をする場合、ヒト、モノ、カネ、ノウハウといった形で、個別経営資源毎にバラバラで調達します。
他方で、
「これをいちいちやっていると面倒くさくてしょうがない。ヒト・モノ・カネ・ノウハウが統合的にシステマチックに合体して動いている、人格そのものを取引しちゃった方がいいんじゃね?」
ということで、
「企業まるごと買っちゃえ」
という趣で形成されてきたビジネス分野です。
M&Aのどこがどう問題か、といいますと、
「企業の価値がはっきりわからない」
ということにつきます。
普通の取引をする際は、土地であれ、車であれ、機械であれ、だいたい相場というか時価というか、値段というものは
「世田谷のこの駅の近くにあるこの住宅地のこの土地であれば、だいたい坪これくらい」
「レクサスのこの型式の3年落ちの車輌であれば、だいたいこのくらい」
「このコピー機はだいたいこんなもの
といった具合に想像がつきます。
値段がわからず、お互い値段をめぐって七転八倒するような厳しい交渉を延々する、なんてことはありません。
ヒトも同様です。
「こういう学歴・経歴で、こういう職歴のヒトなら、だいたい年俸これくらい」
ってことは、ある程度わかります。
ノウハウやソフトも同様です。
無論、ヒトやノウハウ等については、多少、一義的でないこともありますが、それでも、共通のモノサシがなく、お互い言っていることが噛み合わず、長期間かけて交渉するということは稀です。
ところが、同じ買い物であっても、買う対象が
「企業」
という一種の
「仮想人格を有する有機的組織」
となると、なかなかそういうわけにはまいりません。
詳細は、以下をお聴きください。
https://audee.jp/voice/show/51861
「教えて!鐵丸先生」は、 31分55秒~ です
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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