債権回収の基本ルールとして、
「お金がないところからは取れない」
「破産者からは期待しない」
というのが大前提です。
つまり、相手が支払い能力を完全に失っている場合、どんな手を尽くしても回収は難しく、法的手続きを踏んでも得られるものはほとんどありません。
また、
「詐欺行為」
と
「詐欺“的”行為」
は大きく異なります。
「詐欺行為」
は刑法上の犯罪であり、騙した側が100%悪いのが基本です。
しかし、
「詐欺“的”行為」
となると話は別で、通常は騙された側にも50%の非があるケースがほとんどです。
実際には、
「だらしない相手に、だらしない債権者が、だらしない形で信用供与した」
結果として起こる、単なる債務不履行の問題であることが多いのです。
「詐欺“的”行為」
として騒ぐ場合も、その実態はただの貸し倒れであることが多く、法的に
「詐欺」
として追及するのは難しいことがほとんどです。
したがって、貸し付ける側も
「信用供与」
に慎重になり、相手の支払い能力や信用をしっかりと見極めることが重要になります。
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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