最近、事業承継がクローズアップされてきたのは、戦後創業された数多くの中小企業の後継問題が原因といわれています。
戦後、団塊の世代が多くの中小企業を創業しましたが、間もなくこの世代の経営者が大量かつ同時にリタイヤ期を迎えます。
大抵の中小企業の経営者は、後継のことを考えずに最後まで現場に踏みとどまって、がむしゃらに猛進されますが、いざ脳梗塞や心筋梗塞でブッ倒れたときや死んだときには、相続人や株主の利害対立が先鋭化し、求心力を失った会社組織が、無残に崩壊することになります。
また、事業承継をした途端、後継者が無謀な経営方針を取り始め、元オーナーの制止を聞かず暴走するケースもあります。
事業承継は、このようなドロドロとした人間ドラマに加え、税の問題、会社法の問題、相続の問題が複雑に絡むのです。
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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