<事例/質問>
友人から、絶対迷惑かけないから、保証人になってくれと言われましたが、どう対応すべきでしょうか?
<鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南>
ビジネスでは
「感情」
と
「勘定」
を分けて考えるべきです。
「助けたい」
「困っているから」
と連帯保証を引き受けると、一緒に地獄に落ちることになります。
連帯保証をするというのは、借金をしていないのに同じ責任を負うことです。
実際にハンコを押したことで人生が狂った人は多いのです。
連帯保証を頼まれるのは、そもそも相手に信用がないからです。
信用がないということは、無理をしている、背伸びをしているということです。
例えば、年収500万円のサラリーマンが2億円の家を買うために連帯保証を頼まれるのは無謀です。
2500万円の中古にしておけば、自分でローンを組むことができます。
また、事業をしていて自分の信用だけでお金を借りられないのは、信用がないからです。
お金があり、実績があり、商売が順調なら、銀行が貸してくれるはずです。
急成長するポテンシャルがあるなら、エンジェル投資家やベンチャーキャピタルが資金を提供してくれるでしょう。
特に
「根保証」
は危険です。
普通の保証なら、借りた人が返済すれば終わりですが、根保証は一度返済してもまた借りることができ、保証関係が延々と続きます。
これでは無間地獄です。
根保証を引き受けるなら、極度額に対して十分な報酬をもらうべきです。
知らない間に連帯保証人にされるケースもあります。
手形を使っていつの間にか連帯保証人にされることがあるのです。
貸し手と債務者の間に第三者が挟まれて裏書きをすると、その第三者が連帯保証人になるというトリックです。
無担保裏書きをしないと、責任を背負い込まされます。
迷ったときは、手を出さず、ハンコを押さないことが最善です。
ハンコを押さないことで助かった人はたくさんいますが、ハンコを押して地獄を見た人は数え切れないほどいます。
迷ったら、プロに相談するか、ハンコを押さないことです。
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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