02020_弁護士が裁判所で意識する話し方や態度(教えて!鐵丸先生Vol. 28)

<事例/質問> 

プロの弁護士として、裁判所でお話されたり行動されたりする場合、話し方や態度でどんなことを意識されているでしょうか?

<鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南>

弁護士として裁判所で話す時に意識するポイントをお話しします。

まず、弁護士は決して偉くはありません。

裁判は弁護士なしでも進められますし、必須の存在ではないのです。

裁判において絶対的に偉いのは裁判官だけで、彼らは圧倒的な権力を持っています。

裁判官は、憲法76条3項に基づき、その良心に従い独立して職権を行使します。

つまり、裁判官は誰にも指示されず、自分の判断で裁判を進めることができます。

この
「裁判官の独立」
は、他の国家機関や上司からの指示や干渉を受けないことを意味します。

裁判官は、自分の判断で事実を認定し、法律を解釈し、解決を決定するのです。

弁護士は裁判所の出入り業者のような存在です。

納期を厳守することが求められ、提出物や主張の期限を守らないと裁判官に嫌われます。

裁判官は
「小さい頃から宿題を期限内に提出する」
タイプの人たちであり、納期感覚がしっかりしています。

そんな彼らに対して、ルーズな態度は通用しません。

弁論準備室や法廷でのやり取りは時間が限られているため、主張や証拠は事前に提出する必要があります。

提出期限は通常、期日の1週間前に設定されますが、遅れそうな場合は事前に報告・連絡・相談(ホウレンソウ)を徹底し、対応を協議することが重要です。

弁護士が意識すべきなのは、裁判官の心証を良くするための態度です。

納期厳守とフォローを怠らず、裁判官に対して誠実で真面目な姿勢を見せることが、裁判を有利に進めるための鍵となります。

これらを徹底することは、裁判官の心証を少しでも良くして、クライアントにとって有利な結果を導くために、きわめて重要なポイントになります。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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