02022_刑事事件への対応やアプローチ(教えて!鐵丸先生Vol. 30)

<事例/質問> 

先生は、刑事事件って受けられます?

刑事事件について取り組む場合、どのような対応をされていますか?

「畑中鐵丸先生”ならでは”のアプローチ」
とかってありますか?

<鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南>

刑事事件についての私の考えをお話ししましょう。

刑事事件が刑事裁判にまで持ち込まれたら、勝ち目はほぼありません。

99.9%負けるのです。

こんな不利な土俵で戦うのはあまりにも愚かです。

もちろん、無罪判決を勝ち取る名手のような弁護士もいますが、その先生方でさえ、常に無罪を勝ち取れるわけではありません。

つまり、
「無罪判決を取れるスキルがある!」
と豪語する弁護士でも、失敗事件があるのです。

刑事裁判の有罪率が99.9%という事実を考えれば、どんな凄腕の刑事弁護士でも表に出さない失敗事件が相当数あると考えるのが合理的です。

しかし、私自身も刑事事件で勝っているケースは多く、それもかなりの割合を占めます。

その理由は、
「裁判になったら99.9%負ける」
というゲームのルールを前提にしているからです。

このルールを所与として、前提条件を潰すことに注力し、
「裁判にしない」
「裁判になる手前で事件を潰す」
という特殊な刑事弁護活動を展開しています。

具体的には、客観面で争える場合には、警察や検察が辟易するまで徹底的に事実との齟齬を争います。

客観面で争うことが難しい場合でも、認識面、故意か過失か、不注意かといった主観面を徹底して争います。

それでも争えなければ、情状面で争い、事件としてではなく事故として未立件や立件阻止を目指します。

そして、立件されても不起訴を目指し、
「裁判以前の手前の段階で事件潰し」
を画策します。

私や私が所属する弁護士法人畑中鐵丸法律事務所では、このような
「公判前弁護活動」
を中心に刑事事件を取り扱っています。

その結果、多くのクライアントに満足していただいています。

刑事訴訟にまでもつれ込んだ場合には、作戦環境の現実的認識・評価を前提にして、作戦目標についてクライアントと徹底した議論を行い、執行猶予や減刑を目指し、尽力します。

劇的な無罪判決は少ないかもしれませんが、目標達成に向けた取り組みで、こちらも多くのクライアントに満足いただいています。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

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