企業における労働契約は、使用者である会社と従業員間の個別の雇用契約が集合しているものです。
労働契約も契約ですから、本来は、当事者の意思の合致に基づいて、従業員ごとに労働条件等が異なる労働契約が存在することになります。
しかし、使用者たる企業には、数多くの従業員が存在するために、契約内容である労働条件について、画一的に統一して定めたいという要求があります。
このような要請に応えるのが就業規則です。
労働契約法7条は
「使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする」
と定め、労働者の個別の同意を得なくとも、就業規則を定めることで、多数の従業員に対して、一挙に画一的な労働条件の内容を設定してしまえることになっています。
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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