02088_企業法務ケーススタディ:英文契約書チェック:重要な2つのレベル

<事例/質問>

英文契約書に関してアドバイスをください。

<鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南>

英文契約の場合、
1 言葉が通じないケース
2 話が通じないケース、
3 言葉も通じてないし、話も通じてないケース
が考えられます。

特に、中小企業には、3のケースが圧倒的に多いです。

ということで、前提ですが、

レベル1:言葉が通じているか、の問題

ア)契約書を、御社の誰かが、責任をもって、読んで、理解している。
イ)契約書が送られてきたが、誰も契約書を読んでいないし、今後もきちんと読むつもりはない(画像認識はしても、字義や意味をしっかり認識する、という作業は放棄する)

のいずれでしょうか?

レベル2:話が通じているか、の問題

A)(こちらとして思い描いている)ビジネスモデル・取引条件が明確に認識され、理解されている
B)(こちらとして思い描いている)ビジネスモデル・取引条件は曖昧な状態であり、あるいは共有・理解に至っている。むしろ、相手から出てきたものをみて、こちらとしての取引条件を考えていく。

契約書のチェックやアドバイスとは、
「レベル1のア)」

「レベル2のA)」
を前提として、その齟齬を認識・把握した上で、こちらの思い描くビジネスモデルを契約書に反映させることを言います。

もし、
「レベル1がイ)」
で、
「レベル2がB)」
ということであれば、まずは、和訳して、相手が何を言っているかを把握することが重要な前提です。

著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】
当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ
当サイトをご訪問いただいたメディア関係者の皆様へ
当サイトをご訪問いただいた同業の弁護士の先生方へ

企業法務大百科® 開設・運営:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所

弁護士法人畑中鐵丸法律事務所
弁護士法人畑中鐵丸法律事務所が提供する、企業法務の実務現場のニーズにマッチしたリテラシー・ノウハウ・テンプレート等の総合情報サイトです