法務組織の職制(経営管理における指揮命令を実施する観点から、位階的に整理された組織秩序)設計と、各職制が所掌するタスクの内容設計ですが、1つの試案として、以下のようなモデルが考えられます。
1 最高法務責任者、法務担当役員
(内製・外注、有事対応コストや解決金を含めた)法務全体予算策定
法務全体予算管理
(訴訟提起の是非、和解の受諾等)有事対応方針最終意思決定
ゴール設定・戦略選択・成否見極め・ゲームチェンジ
対ボード及び対株主(総会)説明責任の負担
法務外注先(顧問弁護士等の外部法律事務所)選定・起用の権限と責任
ボードメンバーへの法務分野に関する啓蒙責任
2 法務部長
法務サービスの調達設計
(内製化された)社内法務予算の策定と管理
戦略の具体化・遂行管理
戦術レベルのタスクデザインや管理、
法務部の資源全般の管理と最適化、
法務予算執行
支出決裁・承認
社内法務研修・内部通報窓口・内部監査等内部統制課題の統括責任者
法務外注先(顧問弁護士等の外部法律事務所) 外注管理(予算管理・品質管理・納期管理・使い勝手管理)
法務外注先(顧問弁護士等の外部法律事務所)との契約窓口
3 法務課長
ルーティン・オペレーションの統括・管理
戦術レベルの実施責任者
所掌下の状況の把握と報告連絡相談
法務文書(議事録、契約書、申請書等)起案決裁
社内リソースでは対応できない法務文書(議事録、契約書、申請書等)の外注手配
法務文書(議事録、契約書、申請書等) 管理統括
予算申請起案
見積もり採取
社内法務研修・内部通報窓口・内部監査等内部統制課題の実施責任者
法務外注先(顧問弁護士等の外部法律事務所)との折衝
法務外注先(顧問弁護士等の外部法律事務所)との協働・実務窓口
4 法務スタッフ
ルーティン・オペレーション
各雑務・庶務
プロセスの把握
プロセスのミエル化・言語化・カタチ化・文書化・フォーマル化(外部化)
社内リソースで対応可能な法務文書(議事録、契約書、申請書等) 起案
法務文書(議事録、契約書、申請書等) 管理実務
法務外注先(顧問弁護士等の外部法律事務所)からの支援や手配要求への対応窓口
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】
✓当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいたメディア関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいた同業の弁護士の先生方へ:
企業法務大百科® 開設・運営:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所