「役員個人として、個人の法務安全保障上、法務部に対して、常にきちんと把握し、不安になったりリスクを感じたりすれば、すぐさま答えてもらいたい事柄」
として、
「企業経営に失敗した場合において経営幹部が負担しなければならない責任としては、どのようなものがあるか?」
という課題があります。
1 純経営上の失敗
(1)経営責任:辞任・解任
(2)法的責任:よほどひどい失敗でもない限り、ビジネスジャッジメントルール(経営裁量保護の法理)により免責
(3)オーナー経営者の場合におけるオーナーとしての責任:株主有限責任(社会的意味としては、「株主無責任」と同じ)が問われるが、実質的には責任なし(投資金をスるだけ)
2 法令違反による失敗
(1)経営責任;辞任・解任
(2)法的責任
ア 民事責任(=善良なる管理者としての注意義務に違反したかどうか)
・株主代表訴訟(株主が会社に代わって、賠償請求)
・株主や債権者等からの直接の損害賠償請求
イ 刑事責任
・回収可能性がないにもかかわらず貸し付けを行うことは状況によっては背任罪を構成する可能性がある
著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
【本記事をご覧になり、著者・所属法人にご興味をお持ちいただいた方へのメッセージ】
✓当サイトをご訪問いただいた企業関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいたメディア関係者の皆様へ:
✓当サイトをご訪問いただいた同業の弁護士の先生方へ:
企業法務大百科® 開設・運営:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所