01953_契約書のチェックの工程その5_加筆修正

契約書の加筆修正段階において、校正範囲が広がることがあります。 これは、「大は小を兼ねる」「“及ばざるより過ぎたる”を作り、ヘアカットしていく方が作業として合理的」という業務プロセス理念により、ありうべき修正ポイントをできるだけ加筆するからです。 もちろん、その過程で、誤脱字や重複等ができることもありますが、 「契約書...

01952_契約書のチェックの工程その4_著作物制作

知的財産権の世界では有名ですが(知的財産権を取り扱い経験がないと全くそのような知識もないかもしれませんが)、過去、映画等の制作主体や著作権帰属について、かなり争われた歴史があります(ゲームも、著作権法上は映画の著作物と考えられますので、映画著作権に関する紛争事例は先行事例ないし先行規範として参照可能です。 そもそも、著...

01951_契約書のチェックの工程その3_著作物制作

契約は上書き自由です。 たとえば、著作物制作について、すでに契約を交わしていたとしても、「不安だし、重複しても構わないので、差し入れてくれ」「重複があったり、矛盾抵触があったら、選択的に有利な方を採用するので」という論理で、さらに「著作物制作に関する確認書」を交わすことは差し支えありません。 確認書には、以下のような内...

01950_契約書のチェックの工程その2

契約書チェックの具体例をあげますと。 ラフレビューの一例 1 基本骨子は○○契約でよくみられる合意形態 2 起案した弁護士は、○○の実務経験があり、企業法務スキルのある弁護士 3 ビジネスモデルをよく理解した上で、また、ストレステストを加えつつ、あり得べき合意条件や有事状況が想定されている 4 以上を前提に、○○的状況...

01949_「販売を伴う預託等取引は原則禁止」ということについて

「消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律」は、令和4年6月1日から施行されました。 預託等取引に関する法律は、販売を伴う預託等取引(以下「販売預託」といいます。)を原則として禁止しています。 ビジネスモデルを構築しようと検討する場合、1 預託法という規制規範を把握了解...

01948_契約書のチェックの工程

弁護士による契約書のチェックは以下のような工程ですすめます。 1 小前提1:ビジネスモデル、取引モデルの確認 2 小前提2:不安事項、懸念事項等の確認 3 大前提:現状の契約書の閲読 4 小前提1と大前提との齟齬の確認: ・「ビジネスモデル、取引モデルの確認」  が、合理的に、疑義の余地なく、契約書ドラフトにミエル化・...

01947_定年を過ぎた従業員との雇用関係を切断・排除するということ

就業規則上の定年は60歳、継続雇用は65歳までとなっている会社で、満65歳を過ぎた従業員を雇用していました。 当該従業員については戦力として必要ない、と考えたオーナー経営者は、 「問題があってね。退職勧告を含めて、どのような段取りですすめたらいいだろうか」と、弁護士に相談をしました。 「退職勧告をして当該従業員に辞めて...

01946_紛争事案を依頼する前の作業

紛争の原因は1つと思われがちですが、ほとんどの紛争は、複数の事象が複雑に絡み合って起こります。 裏を返せば、1つの紛争には複数の事象が存在します(*)。 さて、紛争事案を弁護士に相談する際、依頼者が予め準備するものの1つとして、 「事実関係を時系列で整理する」というものがあります。 「なんだ、そんなことか」と言う依頼者...

01945_雇用保険被保険者離職票修正におけるトラブルの対処行動

雇用保険被保険者離職票は、離職者における失業保険算定上の基礎資料となります。 従業員が退職意思表示を示し、雇用保険被保険者離職票の交付を会社にもとめてきた場合、会社は速やかに交付の手続きをしなくてはなりません(ハローワークが発行しますが、会社を通じてその手続きをすることとなります)。 さて、ある会社において、関連会社に...

01944_補助金事業における会計検査院による実地検査が入るとは

会計検査院の実地検査とは、会計検査院の調査官が、検査対象機関の事務所や事業が実際に行われている現場に出張し検査を行うことです。 対処を間違うと、公金詐欺としての事案立件、社名公表、今後の補助金事業からの締め出し等のリスクもあり得ます。 1 前提認識 「話せばわかる」 「多少のことに目をつぶってくれる」 「温和で、協力的...