02072_請求放棄は裁判における実質的な「敗訴判決」
「請求放棄」という訴訟手続きの終わり方は、表面上は自ら裁判を取り下げる形を取っていますが、実質的には「敗訴」に等しいといえます。 これは、裁判に負けたという事実を暗に認める行為であり、「勝ち目がない」「もう戦い続ける意味がない」との判断から行われる場合がほとんどです。 ですから、請求放棄は単なる裁判からの「手引き」では...
「請求放棄」という訴訟手続きの終わり方は、表面上は自ら裁判を取り下げる形を取っていますが、実質的には「敗訴」に等しいといえます。 これは、裁判に負けたという事実を暗に認める行為であり、「勝ち目がない」「もう戦い続ける意味がない」との判断から行われる場合がほとんどです。 ですから、請求放棄は単なる裁判からの「手引き」では...
<事例/質問> ある交渉案件について、「当方が多少の条件面での不利を我慢しても、時間優先で早期に講和したい」という方針のもと、弁護士をつかって、すすめてきました。 そうしたところ、相手方が折れてきました。 そこで、社内で強気にすすめることにしようかと、弁護士に相談したところ、弁護士は、何やら不満顔です。 こ...
法律専門家の意見や評価が欠けたまま交渉が進められ、暗礁に乗り上げそうだと判明したとたん、弁護士に相談するケースは、実は少なくありません。 その場合、弁護士として、クライアントと交渉関係やプロジェクトの進行を円滑にするために、必須の前提と考えるのは、 1 交渉前に形成された状況や不利な立場となる判断をくだした経緯を、クラ...
リスクとは何かを正確に把握し、その性質や大きさを特定・提案することが重要です。 その上で、そのリスクが顕現しないようにするための予防ないし改善する合理的方策を、クライアントに提示して、実施することになります。 リスクや目的をどう捉えるかによって、選択肢は変わってきます。 たとえば、「道義的なリスク」と「法的なリスク」 ...
弁護士として、クライアントとプロジェクトとの関係を構築する際に重要視している点がいくつかあります。 まず、弁護士が関与する前に生じた不利な状況に対して、クライアント自身がどの程度反省し、その原因を整理して総括しているか、ということです。 これに加えて、弁護士のアプローチである「正解探求ではなく、最善解を模索する」という...
<事例/質問> 特許出願をしたところ、特許庁から拒絶理由通知書が届きました。 拒絶理由が解消されるべく、手直しと反論をすることにしました。 手続補正書で権利範囲を修正することに加え、さらに、その補正によって拒絶理由を解消したことを意見書として提出しました。 しかし、再度、絶理由通知書が届きました。 今度は、...
「~~~~~~」旨の常識では想定しがたい内容の内容証明郵便を受け取り、当方としても非常に困惑しております。 ~~~~~との件について、突如、特段の法的根拠を示すこともなく、10日以内という短期の期間を区切った上で、「連絡せよ」などと要求されても、一般に期限内に対応することは困難を極めます。 まず、「10日間」という期限...
<事例/質問> お客様より、申込金の返還を求めて、訴えを起こされました。 申込概要には、「一旦納入された申込金は、いかなる事由であっても返金できません」と記載していますし、お客様も申込書に署名しています。 しかし、お客様は、「こちらには特別な事情が発生した。調べると他の会社では返金された事例があるので、返金...
弁護士や税理士などの専門資格を持つ人はたくさんいます。 経営者の中には「専門家に任せさえすれば、大丈夫だろう」と、楽観的に構える方が少なくありません。 しっかりとしたプロセスを踏んで税務調査に対応する経営者は少数派です。 多くの場合、専門家が単一の選択肢を「これでいきましょう」と提案し、それを鵜呑みにして、進めています...
有事においては、コミュニケーションを文書化することが鉄則です。 つまり、筆談で行うべきだということです。 しかし、例外もあります。 それは、証拠に残したくなくて、下劣でエレガンスに欠ける高潔な人格者にふさわしくないような暴力的なメッセージを発する場合です。 そのようなメッセージを外交のカウンターパートに送ることは、交渉...