01890_弁護士として実装すべき知的なスキル

弁護士として実装すべき知的スキルの土台には、「理論なき経験は無価値であり、同様に、経験なき理論も無価値 」というものがなければなりません。 筆者は、弁護士業務に30年ほど携わっていても、未だ知らないことや、未経験のことは山程あります 。 だからこそ、「理論なき経験は無価値であり、同様に、経験なき理論も無価値 」という土...

01889_民事訴訟における展開推移の予測

訴訟における展開推移の予測をする上で、裁判官の認定傾向を推察することもあります。 たとえば、当方が取り得るべき選択肢を4つ挙げるとします。 1 当事者の関係性はすべて書かれたもの通り:  契約書で書かれた内容が全てであり、契約書に書かれなかった内容は一切事実として認めない 2 「書かれたもの」は主であるが、従たるものと...

01888_訴訟を提起する側の怒り

訴訟を提起するために、相談者が自身の体験した事実をミエル化・カタチ化・言語化・文書化・フォーマル化するにあたって、 あいつは臭いあいつはむかつくあいつはひどいやつだあいつは昔悪かったあいつはこんなせこいやつだ と、訴状に書くよう弁護士に依頼したとしても、弁護士としては、依頼者の気持ちはわかるが、ストーリーを混線させる要...

01887_訴訟に必要な3つの要素

1 スジ(法的ロジック:テクニカルエレメント)2 スワリ(経済的社会的実質的妥当性:アーティスティックインプレッション)3 ブツ(証拠) これら3つが揃って初めて「争点が出揃った」といえます。 訴訟を起こす側となっても、訴訟に起こされる側となっても、これら3つを揃えなければならない、ということです。 裁判所は、3つのア...

01886_「パワハラされたので企業相手に訴訟を起こしたい」という法律相談を行った方への、「戦争遂行意思(困難な戦いに挑み、戦い抜く覚悟)」を確認するメールのサンプル

【相談者】様 【相談者】様において、「相手方社長からのパワハラを理由として、相手方社長及び相手方会社に対する訴訟を提起することを検討する」という状況をお伺いしました。 当職として、もちろん、訴訟事件として受任し、同事件を遂行していく所存です。 ただ、その前提として、プロフェッショナルとして行うべきインフォームドコンセン...

01885_法律相談後に証拠(メール)を弁護士に渡す方法

法律相談後に入手した書類を弁護士に渡す方法について書きましたが、今回は、証拠(メール)を弁護士に渡す方法について、です。 メールはどの担当者からでしょうか?メールはどの担当者宛でしょうか?メールは概ねどういう内容が書いてありますか? 上記が推知できるようなタイトルにすることです。 同様のメールが飛び交っていることもある...

01884_裁判所の出す和解のサインを読み解くには

裁判官は常に「ジェントルでエレガントで、何を言っているのかさっぱりわからない言い方」をします。 「東大卒の知的で穏やかな紳士だけにしかわからない、奥歯にものの挟まった言い方」というものが、世の中には存在します。 だからこそ、和解のチャンスや和解のサインを見逃すのです。 要するに、和解について、裁判所の出すサインはわかり...

01883_破産申立を弁護士に依頼するということ

すでに倒産状態に入っており、また、破産の決意をしたならば、財布のお金は、1円2円を含めて、一切合切、債権者の所有物となります。 もちろん、生活を送る上での、平均的支出は許されますが、度を越した支出は、免責(徳政令として借金チャラにしてくれる制度)否認(徳政令が発令なし)になる危険が生じます。 まず、この認識を明確に持ち...

01882_検索と商標権侵害について

たとえば、商標登録している自社の製品やサービスを検索すると、なぜか、自社ではなく他社の製品の広告が出てくるとします。 これは、商標権を侵害されていることになるのでしょうか。 他社製品の広告が出るようになってから、自社製品・サービスの売り上げがどんどん下がってきている現実を前にすると、何とかしなければならないことは確かで...

01881_紛議になったら

交渉セオリーとしては、「条件を先に切り出したほうが不利」です。 参照リテラシーとしてhttps://9546.jp/2019/10/23/00676_%E4%BA%A4%E6%B8%89%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%84%E3%81%A6%E3%80%8C%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E3%...