01529_中小企業における情実の危険性
「古くからの取引先を大事にする」のは結構ですが、この種の情実が保証や信用供与に及ぶと大変危険な徴候となって現れます。 中小企業の倒産原因で多いのは、連帯保証や過剰な信用供与によるものです。 一般に「困ったときはお互いさま」といわれます。 しかし、ビジネスでは、「感情」と「勘定」は峻別すべきであり、特に、「かわいそうだか...
「古くからの取引先を大事にする」のは結構ですが、この種の情実が保証や信用供与に及ぶと大変危険な徴候となって現れます。 中小企業の倒産原因で多いのは、連帯保証や過剰な信用供与によるものです。 一般に「困ったときはお互いさま」といわれます。 しかし、ビジネスでは、「感情」と「勘定」は峻別すべきであり、特に、「かわいそうだか...
環境が激変する時代においては、企業は、生き残りのための変革を行い、環境適応しなければなりません。 変革をして環境適応する際には、必ず、新しい事業を興し、新しい市場に参入し、新しい関係構築がついてまわります。 逆に考えますと、会社の取引相手が古くからの会社に固定化されており、長期間変わり映えしない、という状況は、新しい人...
国際政治における冷戦の終結と日本国内の社会の成熟化の動きを受けて、経済がインフレ・高度成長時代からデフレ・低成長時代へシフトするようになり、これまでの常識は通用しなくなりました。 すなわち、企業は、小さくなっていくパイの奪い合いをしなければ生き残れなくなりました。 護送船団行政や業界癒着構造の終焉の動きに併せて、低成長...
昭和時代・平成時代初期においては、護送船団方式、すなわち「行政機関は、許認可権限やこれに基づく行政指導などの権限(行政裁量権)を駆使して、業界全体をコントロールしていく」という産業秩序が構築されていましたが、バブル経済崩壊後の1990年代後半ころから、状況が一変しはじめます。 1998年に、中央省庁等改革基本法が成立し...
かつての日本企業の推奨されるべき行動原理は、「上を見て、横を見て、後ろを振りかえる」というものでした。 「上を見る」とは、「お上、すなわち何事も監督官庁にお伺いを立て、その指導のもとに全て物事を決める」という経営スタンスです。 また、「横を見る」とは、「業界同士協調しながら、事業を進めていく」というあり方です。 最後に...
昭和ないし平成初期の護送船団行政の時代であれば、官庁主導による保護育成と業界協調体制による救済がありました。 法務だのコンプライアンスだの細かいことに目くじら立てなくても、慣行と業界の相場感に従い、それでもわからなければお上の指導に依存していれば安泰でした。 すなわち、かつては、管理や法務は無視して、営業だけをしていれ...
「情熱派で正義感の強い企業」の「亜種」として、倫理や社会貢献が大好きで、これを社員にも強制する企業もあります。 まず、不祥事を起こした企業は、将来の不祥事を予防する方法として企業倫理を徹底させる、ということをよく表明します。 しかしながら、倫理というのは人によってその内容が異なるものであり、その内容を明らかにしないまま...
企業経営者の中には、性善説に立ち、「社内外の人間をとことん信じるぞ」と公言される方もいますが、このような企業の命脈は長くないと考えられます。 昭和の時代の産業社会は「顔なじみ」しかしない牧歌的なムラ社会であり、信頼こそがムラ社会の唯一の秩序基盤であり、ムラの長(監督官庁)や庄屋(業界団体の顔役)がムラの秩序に睨みを効か...
「インフレ経済を前提とした高度成長時代」から「デフレ経済を前提としたモノ余り、低成長時代」に突入した日本においては、競争のルールが、より苛酷に、よりシビアに、より冷徹な方向で、劇的に変化しました。 2015年に、「デフレ脱却のため、異次元とも言えるレベルで金融の量的緩和(通貨供給量の増加)で、経済が再び成長する」という...
低成長でデフレーションが顕著な現代においては、営業は、データと科学で緻密に戦略をたて、細かいことにこだわる戦術によって行うことが求められます。 一例を申しあげますと、 売り上げ=(潜在客数×来店率×成約率×平均客単価)+(来店客数×リピート率×リピート成約率×平均リピート客単価) として計算されます。 売り上げを伸ばす...