01697_🔰企業法務ベーシック🔰/企業法務超入門(企業法務ビギナー・ビジネスマン向けリテラシー)8_法は「日本語」ではない(後)

2 民法の「善意」の意味 大学等で民法を学ぶと、かなり最初の方に勉強する、94条「虚偽表示」という条文があります。 かつては、通謀虚偽表示といわれた条文でしたが、通謀性が欠如する虚偽表示をも取り込む趣旨から、最近では、 「通謀」が取れて、単に「虚偽表示」と呼ばれるようになった条文です(私個人としては、「相手方と通じてし...

01696_🔰企業法務ベーシック🔰/企業法務超入門(企業法務ビギナー・ビジネスマン向けリテラシー)7_法は「日本語」ではない(前)

1 会社法の「社員」の意味 法律、といってももちろん日本の法律ですが、これは日本語として、普通に理解していいのでしょうか?  ここで、例をとって考えてみます。 滋賀県から東京の大学に進学し、東京で就活をしていたA子さんですが、希望の就職先が全滅で、夢破れて地元の滋賀に帰ってきました。 民間会社で適当なところがなかったの...

01695_🔰企業法務ベーシック🔰/企業法務超入門(企業法務ビギナー・ビジネスマン向けリテラシー)6_法が非常識であり、法と倫理は別物であること(後)

2 「法」の世界~客観的ルールが整備され、自由が保障された世界~(承前) 適正手続の保障を定めた憲法31条「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」についてみてみましょう。 この条文は、カタギの方にはほとんど縁がなく、「チエのある厄介者」が頻繁に使うもので...

01694_🔰企業法務ベーシック🔰/企業法務超入門(企業法務ビギナー・ビジネスマン向けリテラシー)5_法が非常識であり、法と倫理は別物であること(前)

1 法は非常識である 言われてみれば当たり前のことですが、「法律」は、「道徳」や「常識」や「倫理」とは別物です。 ちょっとした違いどころか、まったく違う、まったくの別物です。 これは、「法律」の意味内容と、「道徳」や「常識」や「倫理」 がズレることを意味します。 さらにいえば、法律が「健全な道徳」に反する帰結をもたらし...

01692_🔰企業法務ベーシック🔰/企業法務超入門(企業法務ビギナー・ビジネスマン向けリテラシー)3_人は、生きている限り、法を犯さずにはいられない(後)

1 すべての法律が、「一義的な理論によって説明しうる絶対的・普遍的・ 科学的法則に基づくもの」といえるか? そもそも、法律自体、理論や科学で説明できるものではなく、合理的な装いをまとった宗教に近い、単なる価値の体系であり、わかりやすく、身も蓋もない極論でいってしまえば、偏見の集積であり、特定のイデオロギーに過ぎません。...

01691_🔰企業法務ベーシック🔰/企業法務超入門(企業法務ビギナー・ビジネスマン向けリテラシー)2_人は、生きている限り、法を犯さずにはいられない(前)

1 人間は人工知能やロボットではなく、本能をもつ「動物」の一種である 人間は、生きている限り、法を犯さずにはいられません。 これは、歴史上証明された事実です。 「人間が生きている限りどうしても法を守れない」「人間が生きている限りどうしても病気や怪我と無縁ではいられない」 こういう厳然たる事実があるからこそ、医者と弁護士...

01565_ウソをついて何が悪い(15・完)_「ウソついたら、ハリセンボン級のペナルティ(重罪犯か罰金100億円)」のアメリカその3・終

 ディスカバリーで、膨大な資料をめでたく提出できても、まったく安心はできません。  提出した後の方が、もっと大変です。  提出されたこれらの資料に基づいて証言録取(デポジション:deposition)という手続きが行われます。  海外の法廷ドラマで、証人に宣誓をさせた上で、面前に三脚に乗せた小型カメラを設置し録画しなが...

01564_ウソをついて何が悪い(14)_「ウソついたら、「ウソついたら、ハリセンボン級のペナルティ(重罪犯か罰金100億円)」のアメリカその2

 アメリカで独禁法違反を疑われた場合、まず、遭遇する特徴的な捜査手法として、「ディスカバリー(discovery)」が挙げられます。  一言でいうと、強制的な証拠開示手続です。  日本法においても証拠開示手続がありますが、米国のそれは、日本とは比べものにならないくらい、強力な制裁によって担保され、いい加減なことをすると...

01563_ウソをついて何が悪い(13)_「ウソついたら、ハリセンボン級のペナルティ(重罪犯か罰金100億円)」のアメリカその1

 これまで見たきましたとおり、我がニッポンでは、ウソに寛容で、裁判でもウソはつき放題で、偽証罪すらまともに処罰されることなく、もはや、「裁判でウソをつかない奴の方がバカ」ということを国家が暗に認めるような、そんな「ウソ天国」です。  では、「ウソ天国」は世界の常識で、「ウソついたとしても痛くも痒くもないし、ウソをつかな...

01562_ウソをついて何が悪い(12)_ ホリエモンとムラカミさんその5_粉飾(ウソつき)とインサイダー(ズルして儲ける)、どっちが凶悪?

「資本市場に関する罪」の代表的なものといえば、ホリエモンが行った「粉飾決算」と村上氏が行った「インサイダー取引」が挙げられます。  かつての「ウソあり、インチキあり、ルールなしの無法地帯」といった趣の資本市場であれば、ホリエモンの行った粉飾決算、すなわち、決算に関するウソつき行為もそれほど厳しく処罰されることはなかった...