01990_「常識」対「非常識」の戦い_その3
訴訟事というものは、いわば、常識と非常識の戦いです。 たとえば、交わした契約について、更新のたびに、少しずつ書きぶりが変化し、数年たつと大きく変容していた、ということは、ままあります。 弁護士の視点では、相談してきたA氏の状況は、契約の条件交渉でもなく、金額の交渉でもなく、敗戦交渉事案です。 A氏は、ここでまた、「常識...
訴訟事というものは、いわば、常識と非常識の戦いです。 たとえば、交わした契約について、更新のたびに、少しずつ書きぶりが変化し、数年たつと大きく変容していた、ということは、ままあります。 弁護士の視点では、相談してきたA氏の状況は、契約の条件交渉でもなく、金額の交渉でもなく、敗戦交渉事案です。 A氏は、ここでまた、「常識...
「常識」対「非常識」の戦いとは、どういうことをいうのでしょう。 たとえば、交わした契約について、更新のたびに、少しずつ書きぶりが変化し、数年たつと大きく変容していた、ということは、ままあります。 A氏は、契約更新において、その都度、内容をしっかりと把握・解釈することなく、文書に署名してきました。 数年を経て、相手方が、...
訴訟事というものは、いわば、常識と非常識の戦いです。 そして、常識と非常識が戦った場合、常に優位に立つのは非常識です。 1 「常識」対「非常識」の戦い 法も裁判も、 「法」という非常識を理解し、味方につけ、これにしたがって非常識でえげつない準備をした側を守り、勝たせます。 「常識」 に囚われ、「非常識」な事態や相手を理...
弁済供託制度は、「支払いたいが、相手が受け取ってくれない」という課題解決のための制度であり、「供託を以て、支払い完了」というフィクションを、供託者の便宜で実施するものです。 我々弁護士が供託手続きを受任するにあたっては、「供託した場合、取戻しはしない前提とする」という事前確認をクライアントに行います。 無論、制度として...
「消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律」は、令和4年6月1日から施行されました。 預託等取引に関する法律は、販売を伴う預託等取引(以下「販売預託」といいます。)を原則として禁止しています。 ビジネスモデルを構築しようと検討する場合、1 預託法という規制規範を把握了解...
森友学園問題に関する財務省の決裁文書改ざんが原因で自殺した財務省近畿財務局の元職員、赤木俊夫氏の妻が、国と同省理財局長だった佐川宣寿元国税庁長官に損害賠償を求めた事件で、2021年12月15日、大阪地裁で国が、「請求認諾」という奇策を使って、約1億700万円の損害賠償責任を認め、訴訟を強制終了させてしまう、という事件が...
裁判になる前に、お互い、冷静になって、話し合って、譲り合って、あきらめ合って、ギブアップし合って、解決出来るならいいのですが、和解や示談といっても、しょせん、相手が同意しなければ成立しない話ですし、やっぱり、そう簡単に同意してくれません。 人間の本質として、冷静に話し合って、譲り合って、あきらめ合って、ギブアップし合っ...
法であれ、契約であれ、小難しい言葉で書かれた文書ですが、「あれをしろ、これをしろ、と窮屈に人をしばりつける厄介で面倒なモノ」と思うかもしれません。 しかし、「本当に法律をわかっている、知恵のある人間」は、そうは考えません。 法であれ、契約であれ、「あることを守るように約束させられた」というものですから、これを逆に捉えれ...
1 「企業法務」という特殊な「サービス」の「ユーザー」である経営陣は、「経営の専門家」であっても、「法律の専門家」ではない 経営者は、経営の専門家であっても、法律の専門家ではありません。 加えて、経営者を含む多くの日本の成人は、機能的文盲の状況にあり、漢字がたくさんの難解な長文のカタマリを提示しても、象形文字として、画...
ビジネスの世界で、私が、「『意味不明な専門用語』を使ったり、『聞くに堪えない、上品で難解で退屈な表現』を使わないと状況を説明出来ない人間」に出会ったとします。 私は、そいつを、 1 「『意味不明な専門用語』や 『聞くに堪えない、上品で難解で退屈な表現』を記憶する程度のことは出来ても、本質を全く理解していないバカ」か、2...