02129_スポット依頼は慎重に―顧問弁護士がいるなら、正しい手順と責任の線引きがカギになる
弁護士への依頼には、大きく分けて2つの形があります。 ひとつは、日常的な法律相談や契約書チェックなどを継続して依頼できる「顧問契約」。 もうひとつは、必要なときだけ単発で依頼する「スポット契約」です。 当事務所には、専門性や実績を評価いただき、大手の弁護士事務所でも手に負えなかった案件が、紹介を通じて持ち込まれることも...
弁護士への依頼には、大きく分けて2つの形があります。 ひとつは、日常的な法律相談や契約書チェックなどを継続して依頼できる「顧問契約」。 もうひとつは、必要なときだけ単発で依頼する「スポット契約」です。 当事務所には、専門性や実績を評価いただき、大手の弁護士事務所でも手に負えなかった案件が、紹介を通じて持ち込まれることも...
弁護士という仕事は、ただ目の前の依頼をこなすだけではなく、時に「手放す」判断も求められます。 先日、クライアントから電話がありました。 内容は、弊所ではもう「またか」というくらい、よくある話でした。 「弁護士を替えたい」「●月●日を最後にしてほしい」という申し出です。 今回のケースも、だいたい予想がついていました。 A...
日々の業務に追われていると、緊急の案件ばかりに意識が向いてしまいます。 今週の契約書のレビュー、今月の期日対応、株主総会対応、まずは目の前の期日をどう乗り切るか。 ある法律事務所でも、この「近視眼的なスケジュール管理」が、大きな失敗につながりました。 日々、慎重に見極めるべき企業案件の相談が次々と舞い込む中、事務所はと...
ビジネスの世界では、どの選択肢を取るかによって、同じ法律でも解釈が変わります。 これは、商売の値付けの考え方に似ています。 たとえば、老舗の製造業が新商品を開発し、価格を決めようとしているとしましょう。 営業部門は、「まずは市場に出しやすい低価格で勝負すべきだ」と考えます。 一方、財務部門は、「利益率を確保するために、...
<事例/質問> 当社は、□□機械と共同で新しい部品の開発を進めていました。 両社で技術情報を共有しながら試作を重ね、最終段階に入ったところで、□□機械から突然「やはり自社単独で開発を進める」との連絡がありました。 それだけでなく、当社が提供した技術をもとに□□機械が特許出願をしていたことも発覚しました。 当社の立場と...
会社の顧問弁護士は、契約のチェックからトラブル発生時の対応まで、企業の法的な安全を守る重要な役割を担います。 その業務は、大きく「日常的な法務サポート」と「トラブル対応」に分かれます。 たとえば、企業経営を船の航海にたとえると、顧問弁護士は「海図を読む専門家」です。 普段は、安全なルートを確認し、危険を避けるアドバイス...
契約書のレビューを依頼する際は、質問の仕方が重要です。 特に、経済条件の設計がゲームプランの鍵を握る場合、経済合理性が維持されている限りは問題ありません。 しかし、訴訟になったときの条件を明確にしておかないと、大きなリスクを抱えることになります。 たとえば、「月額●●●●ドルで弁護士費用を支払う」とだけ決めていると、訴...
<事例/質問> ファンド運営のビジネスを考え、大手弁護士事務所に相談しました。 すると、 「金商法違反だから二種免許がいる」 と言われました。 それって、どういうこと? 本当ですか? <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> 結論から言えば、「金商法違反だから二種免許がいる」という説明は、必ずし...
ある会社で、オーナー社長から「風通しのいい組織をつくるために、現場をサポートしてほしい」と、弁護士に依頼がありました。 弁護士が現場に入ると、管理職から「人は信じてナンボ。弁護士は何でも悪意に取りすぎる」と言われてしまいます。 この時点で、すでに弁護士と現場の認識には大きなズレがあることがわかりました。 さらに、この会...
プロジェクトにおける弁護士のスタンスについて、明確にしておくべき重要なポイントがいくつかあります。 本来、弁護士の役割は、依頼者がデザインしたゴール(時間、完成、予算の各軸)を達成するための具体化と実施を支援するものであり、そのゴールデザインを依頼者側が社内で調整・合意することが前提です。 しかし、依頼者側からゴールデ...