02120_契約書の曖昧な一文がトラブルの火種に。「書いていないこと」もリスクになる。

先日、顧客から雇用契約書のチェックを依頼されました。 契約書を確認してみると、契約更新に関する記述が少し曖昧な表現になっていました。 企業側の意図としては「更新は確約しない」つもりだったのでしょうが、文面だけを見ると、社員側が「当然更新されるものだ」と思い込む可能性があるものでした。 こうした曖昧な契約書が原因で、後に...

02114_間違えると契約が変わる!一文字違いが大問題に?契約書で間違いやすい「清算」と「精算」

契約書を作成するとき、1文字違うだけで意味が大きく変わる言葉があります。 その代表例が「清算」と「精算」です。 どちらも「せいさん」と読むため、つい混同しがちですが、契約上はまったく別の意味を持っています。 この違いを理解していないと、契約の内容が意図しないものになり、その後トラブルにつながる可能性があります。 例えば...

02108_企業法務ケーススタディ:契約の穴を塞げ!法務DDでボられないためのチェックポイント

<事例/質問> 海外法律事務所との法務DD契約について、Engagement Letter をご確認いただきたく存じます。 日付や宛先は変更予定ですが、本文の内容はこのままで進める方向です。 問題点や修正すべき点があれば、ご指摘ください。 <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> 契約の穴としては、以下の2点が考えられ...

02104_「契約書をチェックしてほしい」と言う前に! その依頼、本当に伝わっていますか?

「契約書をチェックしてほしい」という依頼には、その趣旨が多義的で、さまざまな意図が考えられます。 大きく分けると、次の5つのパターンが想定されます。 1 代読の要請(契約書の内容をわかりやすく説明してほしい) 契約書の文言が難解で、自分では理解できないため、何が書いてあるかその概要をかいつまんで説明してほしい、というケ...

02100_契約書チェックの管理術:リスクを最小限に抑える役割分担_事業担当者・法務担当者と弁護士

契約書のチェックを事業担当者と法務担当者に任せるか、それとも弁護士に依頼するべきか。 その判断には明確な基準が必要です。 契約リスクを最小限に抑えるために、以下のポイントを押さえておきましょう。 まず、事業担当者と法務担当者が契約書のチェックを行う場合、以下の3つの条件を満たしている必要があります。 1 ルーティン取引...

02097_英文契約書についてスムーズに相談するための弁護士相談前の基本ステップ

契約書について弁護士に相談する際、事前に以下の点を整理することでスムーズなコミュニケーションが可能となります。 契約法務に慣れていない場合は特に重要です。 次に述べるポイントを確認しながら、相談の準備を進めてみてください。 1 契約書を「読んだ」のか「読んでいない」のか 最初に、自身が契約書をどの程度把握しているかを明...

02093_相手方に有利な契約書を見直す! 修正依頼のポイントと注意点

契約書確認や修正を依頼する際には、ビジネスの意図を明確にし、それを契約内容に正しく反映させることが重要です。 実際、漠然とした依頼をする方がいらっしゃいます。 漠然とした依頼の例 「ビジネスの概要としては、A研究所と業務提携契約を結び、基本的に、研究成果は相手方に、ビジネスはこちらが受け取る」1 相手方から送られてきた...

02088_企業法務ケーススタディ:英文契約書チェック:重要な2つのレベル

<事例/質問> 英文契約書に関してアドバイスをください。 <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> 英文契約の場合、1 言葉が通じないケース2 話が通じないケース、3 言葉も通じてないし、話も通じてないケースが考えられます。 特に、中小企業には、3のケースが圧倒的に多いです。 ということで、前...

02086_契約書確認の「緊急対応」が生むリスクと課題

契約書確認は、ビジネスの現場で頻繁に求められる業務です。 しかし、時には驚くほどのスピード感を持って対応を求められることがあります。 この「緊急対応」には、実は見えないリスクや課題があります。 緊急契約書確認で起きるリスクや課題 1 表現やロジックの不備がある クライアントから示される契約書は、表現が不明確でロジックに...

01985_企業法務ケーススタディ(No.0372):契約期間中に内容変更のあった契約を、当初の契約どおり2年で終了できるか

【企業法務でありがちなケース・情景】 2年契約で結んだ契約でしたが、思ったように効果が出なかったので、2年で終了しようと考えていました。 なお、契約期間中に、相手の都合で契約内容に変更がありましたが、いつの間にか、契約内容変更の時点からさらに2年という契約になっており、契約相手から契約は続く、と言われてしまいました。 ...