02112_海外DDの落とし穴_弁護士交渉と「契約の壁」、正論では進まない現実

海外で法務デューデリジェンス(DD)を進める際、「資料収集の責任は誰が負うのか?」という問題が浮上することは珍しくありません。 例えば、依頼者としては、弁護士事務所との契約(Engagement Letter)に、資料収集の役割分担を明確にしておきたい。 しかし、弁護士側は「基本的に資料収集は依頼者の責任であり、我々が...

02108_企業法務ケーススタディ:契約の穴を塞げ!法務DDでボられないためのチェックポイント

<事例/質問> 海外法律事務所との法務DD契約について、Engagement Letter をご確認いただきたく存じます。 日付や宛先は変更予定ですが、本文の内容はこのままで進める方向です。 問題点や修正すべき点があれば、ご指摘ください。 <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> 契約の穴としては、以下の2点が考えられ...

02104_「契約書をチェックしてほしい」と言う前に! その依頼、本当に伝わっていますか?

「契約書をチェックしてほしい」という依頼には、その趣旨が多義的で、さまざまな意図が考えられます。 大きく分けると、次の5つのパターンが想定されます。 1 代読の要請(契約書の内容をわかりやすく説明してほしい) 契約書の文言が難解で、自分では理解できないため、何が書いてあるかその概要をかいつまんで説明してほしい、というケ...

02103_取引の目的、明確ですか? 弁護士相談の前に考えるべき「契約より大切なこと」

ビジネスを進める際に、細かい点にこだわりすぎたり、準備を先走ったりして、肝心な部分が固まっていないまま弁護士に相談する人は少なくありません。 しかし、そもそも「何を、どのような形で取引するのか」が決まっていなければ、弁護士と議論しても意味がないのです。 取引の基本的な骨子が不明確な状態では、いくら法的なアドバイスを受け...

02100_契約書チェックの管理術:リスクを最小限に抑える役割分担_事業担当者・法務担当者と弁護士

契約書のチェックを事業担当者と法務担当者に任せるか、それとも弁護士に依頼するべきか。 その判断には明確な基準が必要です。 契約リスクを最小限に抑えるために、以下のポイントを押さえておきましょう。 まず、事業担当者と法務担当者が契約書のチェックを行う場合、以下の3つの条件を満たしている必要があります。 1 ルーティン取引...

02097_英文契約書についてスムーズに相談するための弁護士相談前の基本ステップ

契約書について弁護士に相談する際、事前に以下の点を整理することでスムーズなコミュニケーションが可能となります。 契約法務に慣れていない場合は特に重要です。 次に述べるポイントを確認しながら、相談の準備を進めてみてください。 1 契約書を「読んだ」のか「読んでいない」のか 最初に、自身が契約書をどの程度把握しているかを明...

02093_相手方に有利な契約書を見直す! 修正依頼のポイントと注意点

契約書確認や修正を依頼する際には、ビジネスの意図を明確にし、それを契約内容に正しく反映させることが重要です。 実際、漠然とした依頼をする方がいらっしゃいます。 漠然とした依頼の例 「ビジネスの概要としては、A研究所と業務提携契約を結び、基本的に、研究成果は相手方に、ビジネスはこちらが受け取る」1 相手方から送られてきた...

02088_企業法務ケーススタディ:英文契約書チェック:重要な2つのレベル

<事例/質問> 英文契約書に関してアドバイスをください。 <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> 英文契約の場合、1 言葉が通じないケース2 話が通じないケース、3 言葉も通じてないし、話も通じてないケースが考えられます。 特に、中小企業には、3のケースが圧倒的に多いです。 ということで、前...

02086_契約書確認の「緊急対応」が生むリスクと課題

契約書確認は、ビジネスの現場で頻繁に求められる業務です。 しかし、時には驚くほどのスピード感を持って対応を求められることがあります。 この「緊急対応」には、実は見えないリスクや課題があります。 緊急契約書確認で起きるリスクや課題 1 表現やロジックの不備がある クライアントから示される契約書は、表現が不明確でロジックに...

02012_公正証書とは(教えて!鐵丸先生Vol. 20)

<事例/質問>  公正証書とはなんですか? <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南> 公正証書とは、一般の人々の要請(嘱託)に基づいて作成される私的な権利義務に関する文書です。 法律の専門家である公証人が内容を確認し、公証人法に基づいて作成する公文書です。 公証人は、裁判官や検察官のOBが務め、公証役場とい...