02199_弁護士への報酬値引き交渉で信頼を失う企業の末路_プロが引く「信頼の損切り」ライン
企業が弁護士に求めるものは、危機の局面で実直に動いてくれる“プロフェッショナル”との信頼関係でしょう。 ところが、ときに、その信頼関係を自ら破壊してしまう企業は少なくありません。 今回は、教科書には載らない、しかし企業にとっては死活的に重要な「契約と信頼のリアル」について、実例をお話ししましょう。 信頼の上に成り立つ「...
企業が弁護士に求めるものは、危機の局面で実直に動いてくれる“プロフェッショナル”との信頼関係でしょう。 ところが、ときに、その信頼関係を自ら破壊してしまう企業は少なくありません。 今回は、教科書には載らない、しかし企業にとっては死活的に重要な「契約と信頼のリアル」について、実例をお話ししましょう。 信頼の上に成り立つ「...
多くの経営者は、著名な法律事務所から弁護士を監査役として招き入れさえすれば、安心できるという甘い常識を持っています。 「金融機関にも『コンプライアンス体制は万全』と説明できる」「いざというときは、彼らが盾となって最前線で守ってくれるだろう」 弁護士が「会社を守る盾」になってくれると信じているからです。 しかし、実は、そ...
「あの弁護士、嘘をついていないか?」――その疑いこそが危うい 法務の現場で、ある依頼者が言いました。 「最近の弁護士の発言、前と矛盾している気がするんです」「もしかして、あの人、何か隠していませんか?」 もちろん、疑念を持つこと自体は自由です。 しかし、そこには、依頼者として決定的な認識のズレがあります。 弁護士の“言...
法務の現場では、弁護士が“怒る”場面に遭遇することがあります。 しかも、唐突に、極端に、激しく。 「この条件はふざけている。話にならん」「訴訟を辞さない」 声を荒らげ、机を叩き、身を乗り出して迫ってくる弁護士を前にして、「相当、怒らせてしまった」「これはもう引かざるを得ない」「本気で限界なのだろう」と受け取ってしまうこ...
民事裁判に関わっていると、つくづく感じるのは、「裁判というものは人間くさい制度だな」ということです。 とりわけ控訴審ともなると、そこに立ちはだかるのは、「神様のような存在」としての裁判官です。 神様といっても、雲の上から何もかもお見通し、というわけではありません。 むしろ、好き嫌いやこだわり、嗜好のはっきりした、一人の...
法務の現場では、あの手この手が飛び交います。 ときには奥の手、場合によっては反則技すれすれの演技や方便。 その代表例のひとつが、「弁護士の二面性」です。 今回は、一見すると「ずる賢い」ように見える弁護士の行動の裏側にある、プロとしての思考と戦術についてお話しします。 弁護士が「怒るフリ」をする理由 たとえば、取引先との...
企業の経営者や法務担当者の皆さんであれば、誰もが一度は危機状況に直面した経験があるのではないでしょうか。 それは、法的な問題であったり、事業承継の複雑な局面であったり、あるいは不測の事態による突然の損失であったりするかもしれません。 そんな時、専門家へ相談にいらっしゃる皆さんの多くは、まさに「藁にもすがる思い」で助けを...
「企業法務は民事マターが中心」いまだにそんな牧歌的な幻想を信じている法務部員や経営者が、想像以上に多いようです。 契約書の条文を丁寧にチェックし、利用規約の文言に頭を悩ませ、取引先との合意形成に汗をかく。 いずれも立派なお仕事です。 しかし、その丹精込めて整えている社内業務のど真ん中に、もし“刑事事件の地雷”が埋まって...
企業法務の世界は、一般に「民事中心」と思われがちです。 実際、多くの法務担当者にとって、日々の関心は契約書のチェック、取引先との合意形成、社内規程の整備、労務管理といったところにあります。 ところが、企業法務のあらゆる場面に、“刑事事件のリスク”の芽がある、といっても過言ではありません。 しかも、そのリスクは、「悪意の...
民事裁判というと、テレビドラマのようなシーンを思い浮かべる方が多いかもしれません。 大きな法廷で、当事者が感情をぶつけ合い、証人が泣きながら語り、最後に裁判官が「判決!」と声を張り上げる――そんなイメージを持たれている方にとって、実際の民事裁判は驚くほど静かで、そして淡々としたものに映ると思います。 なぜなら、民事裁判...