02124_経営者視点で考える組織の最適化_企業法務弁護士が提案する改革のヒント

企業経営において、適切な人員配置は非常に重要です。 役割が明確でバランスよく配置されていれば、業務はスムーズに進み、生産性が向上します。 しかし、企業が成長するにつれて、無駄が増えたり、業務の偏りが生じたりすることも少なくありません。 最近、ある企業の組織体制を精査する機会がありました。 その企業では、スタッフの業務を...

02121_雇用は結婚と同じ。始めるのは簡単、別れるのは大変。

雇用関係は、結婚と似ているとよく言われます。 最初は「この人と一緒に働きたい!」と思って契約を交わしますが、いざ関係を解消しようとすると、思った以上に手続きが厄介だったり、相手が納得しなかったりして、スムーズに進まないことが多いからです。 たとえば、恋愛なら、気持ちが冷めたら「ごめん、別れよう」と言えば、それで終わるか...

02120_契約書の曖昧な一文がトラブルの火種に。「書いていないこと」もリスクになる。

先日、顧客から雇用契約書のチェックを依頼されました。 契約書を確認してみると、契約更新に関する記述が少し曖昧な表現になっていました。 企業側の意図としては「更新は確約しない」つもりだったのでしょうが、文面だけを見ると、社員側が「当然更新されるものだ」と思い込む可能性があるものでした。 こうした曖昧な契約書が原因で、後に...

02119_企業法務ケーススタディ:出向か転籍か?社員配置の課題とA社・B社の分離性を保つポイント

<事例/質問> A株式会社の正社員のうち3~4名が、4月以降、株式会社Bの業務に就く予定です。 この際、A株式会社の社員として在籍したまま出向の形を取ることを考えていますが、以下の2点について懸念があります。 1 A株式会社と株式会社Bが一体とみなされるリスクについて出向という形を取った場合、外部から見てA株式会社と...

02115_取締役にしたのに「労働者」?グループ企業の人事異動の落とし穴

企業の人事異動や組織再編の際、従業員を役員にするケースは少なくありません。 しかし、「退職して別会社の取締役に就任した」という形を取ったとしても、法的に雇用関係が完全に消滅したとは言い切れない場合があります。 特に、グループ企業内の出向や異動とみなされると、後になって「本当は退職ではなかったのでは?」と争われるリスクが...

01984_試用期間明けから意図的なサボタージュと考えられる行動を続ける社員がいる状況とは

従業員が、(言や策を弄して)業務上疾病との認定を得ると、会社としては、会社に来ない人間に対して長期間相当な金銭提供をせざるを得ません。 さて、中途で入社した男性社員が、試用期間あけから、意図的なサボタージュと考えられる行動を続けたケースがありました。 男性社員は、いろいろ理由をつけては会社に来ようとせず、かといって、退...

01943_従業員の退職撤回リスク

従業員の退職撤回・覆滅にまつわる事件は枚挙にいとまがなく、裁判例も数多く存在します。 これらトラブルは、会社からの退職勧奨が起因となっていることが多く見受けられます。 裁判となって会社が勝訴したとしても、会社側にとっては経過そのものがリスク、となり得ます。 年単位の裁判に関わらされ、薄氷を踏むような勝利であった事実は、...

01929_従業員に社内調査をさせるとは_その2プロジェクトの基本

プロジェクトの基本は、 ・誰を相手に、 ・何を課題・障害事項として、 ・どういうゴール(改善の姿)を目指して、 ・資源を動員するか、 ということです。 会社側が、従業員に対して、「社内調査」 というミッションを遂行させる場合であっても、プロジェクトとしての基本は変わりません。 「調査」という ミッションにおいて、もっと...

01928_社内不正調査で、従業員に関する調査を行う場合の留意点

社内調査を行う過程で、特定の従業員に関する調査が課題として浮上した場合、いきなり、探偵ごっこのような形で、多大な資源を投入して、身辺や周辺を洗い始める場合があります。 関係情報を収集し、「ひょっとしたらこういうことかも」「これが真相じゃないか」と、経験則を用いた推認を披瀝する「迷」探偵が多数登場し、あーでもない、こーで...

01905_社員を降格させることについて

経済社会の現実として、多くのオーナー企業では、「降格させる」「管理職の任を解く」ということを、イージーに、平気で行います。 これは相手(従業員)がリーガルマターとして抵抗せず、泣き寝入りするから成立している話であり、リーガルマター化すれば、まったく通用しない話になります。 学校でも、普通は「進級」するものであって、問題...