02219_ケーススタディ:「肉を切らせて骨を断つ」戦略的訴訟の流儀_“勝訴”だけがゴールではない

「明らかにパクリなのに、裁判で白黒つけるのは難しいと言われた……」「勝訴の見込みが五分五分の訴訟に、コストをかける経営判断は正しいのか?」 競合他社による模倣や権利侵害に直面した経営者にとって、裁判の「勝ち負け」は重大な関心事です。 しかし、企業法務の最前線である「戦略法務」の世界では、必ずしも「勝訴判決(100%の勝...

02210_デジタル預手(ステーブルコイン)の時代(3)_「デジタル預手(ステーブルコイン)」が実現する「信用の自動化」_不動産取引とサプライチェーンの現場はこう変わる

前稿では、「証券決済」や「貿易金融」という巨大な領域で、「デジタル預手(=信頼できるステーブルコイン)」が決済の即時化(T+0)や契約の自動執行をもたらす可能性を解説しました。 この変革の根底にあるのは、「信頼(Trust)」のコストを劇的に下げる力です。 現在は、取引の安全性を担保するために、銀行、司法書士、不動産仲...

02182_黒字倒産という“幻想”_PLとBSを同じ机に置け

「先生、うちは儲かっています。黒字です・・・それでも倒産できますか?」 先日、ある経営者からそんな相談を受けました。 ふつうに聞けば意味不明です。 黒字なら安全、そう信じている人が大半でしょう。 ところが、この質問は珍しくない。 むしろ現場では、よく耳にします。 そもそも「黒字=安全」という前提が、幻想にすぎません。 ...

02067_企業法務ケーススタディ:特許侵害訴訟_現状の整理と問題点の認識

<事例/質問> 特許出願をしたところ、特許庁から拒絶理由通知書が届きました。 拒絶理由が解消されるべく、手直しと反論をすることにしました。 手続補正書で権利範囲を修正することに加え、さらに、その補正によって拒絶理由を解消したことを意見書として提出しました。 しかし、再度、絶理由通知書が届きました。 今度は、...

02053_機密漏洩_その2

競業と機密漏洩は、法的議論において異なるフェーズとして扱われるべき問題です。 たとえば、■■社が始めたビジネスが、▲▲社の競合として軌道に乗っている場合を考えてみましょう。 ▲▲社としては、■■社のビジネスが機密漏洩によるものとしか思えないほど極似していると主張しても、それが必ずしも機密漏洩を伴うとは限りません。 裁判...

02052_機密漏洩_その1

機密漏洩については、裁判所や紛争実務の専門家の間では「単なる愚痴」として捉える傾向があります。 長年の研究や製造を通じて培われた技術や、巨大企業の根幹を支える高度な知識が関わるケースでは、裁判所もきちんと評価します。 しかし、ほとんどの中堅・中小企業間の紛争で機密漏洩が問題となっても、裁判所は「犬も食わない、猫もまたぐ...

02046_海外で流行のサービスコンセプトの名称を使ってビジネスを展開したら商標権侵害だからビジネスを停止せよと通知が届いた(教えて!鐵丸先生Vol. 58)

<事例/質問>  日本ではまだそれほどメジャーではないものですが、海外ではすでに流行り始めているサービスコンセプトの名称を使って、ビジネスを展開しはじめたところ、「その名称はすでに商標登録しているので、商標権侵害だから、即刻 ビジネスを停止せよ」とやたらと弁護士の名前が数多く並べ立てられている内容証明郵便に...

02045_登録した商標を無断で使って他人が書籍を出版している!(教えて!鐵丸先生Vol. 57)

<事例/質問>  登録した商標と同一のネーミングで、赤の他人が勝手に書籍を出版しています。 登録の際に指定した商品の区分にも書籍制作は入っています。 勝手にネーミングを使った書籍の紹介と称して、パクった人間がテレビに出演したりもしています。 どういう対策を取れますか。 <鐵丸先生の回答/コメント/助言/指南...

01996_動画コンテンツ制作において著作権侵害で訴えられないためには(教えて!鐵丸先生Vol. 40)

著作権はあくまで表現媒体や表現行為を保護するものであり、 「アイデアや筋書きそのもの」は保護の対象ではありません。 例えば、畑中鐵丸という作家が 「アンドロメダ銀河からやってきた、愛と平和の弁護士」 というSFロマン小説を書いたとします(かなりつまらなそう)。 この「アンドロメダ銀河からやってきた、愛と平和の弁護士」 ...

01995_出版権を得て出版した小説に筋書きが似たドラマが放映されたが著作権侵害?(教えて!鐵丸先生Vol. 39)

著作権は、あくまで表現媒体や表現行為を保護するものであり、「アイデアや筋書きそのもの」は、保護の対象ではありません。 単に、着想やヒントを得たりするような程度のものであれば権利侵害とはなりません。 既存著作物の題材となっている“歴史的または社会的事実や自然現象”について著作したとしても、そのこと自体が著作権侵害となるこ...